日本株3日ぶり小幅反落、米統計警戒と高値反動-カシオ急落

更新日時
  • 業種別は輸送用機器や電機下落、決算評価の空運や卸売上げる
  • 安倍改造内閣の閣僚名簿を公表、手堅いが変化なしと市場関係者

東京株式相場は3日ぶりに小幅反落。米国雇用統計の発表をあすに控えた様子見姿勢に加え、前日にTOPIXが年初来高値を更新した反動から売りが優勢となった。輸送用機器や電機など輸出株、銀行など金融株が安い。電機では、第1四半期が営業減益のカシオ計算機が急落した。

  TOPIXの3日終値は前日比0.56ポイント(0.03%)安の1633.82、日経平均株価は50円78銭(0.3%)安の2万0029円26銭。

  りそな銀行アセットマネジメント部の下出衛チーフストラテジストは、「日本企業の決算は予想よりも良く、会社側のコメントも強気だが、確信が高まらない」と指摘。為替の円高懸念が根強い上、「米国株が高値を更新するうちは、日本株が後回しになるのも仕方がない」と言う。

東証内

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが2日に発表した米民間部門の7月雇用者数は、17万8000人増と市場予想の19万人増を下回った。4日に発表される米雇用統計では、非農業部門雇用者数の伸びは前月比18万人増と前月の22万2000人増から鈍化すると予想されている。

  三井住友信託銀行の瀬良礼子マーケット・ストラテジストは、日本株は「米雇用統計を控え買い進みにくい上、妙なボラティリティの低下にも不安がある。米政府債務の上限問題を巡る不透明要因がなくならないと、上値を追うのは難しい」と話していた。2日の米10年債利回りは2.27%と2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇した半面、好決算のアップル主導で米ダウ工業株30種平均が7連騰、初めて2万2000ドルに乗せた。

  この日の日本株は、午前の取引でTOPIXが一時プラス圏に浮上する場面もあったが、前引けにかけ弱含み、午後も戻り切れなかった。前日に2年ぶり高値を付けた反動のほか、為替のドル高・円安期待の後退も相場全体の足かせとなっている。きょうのドル・円は1ドル=110円50ー80銭台で推移、前日の日本株終了時は110円76銭だった。セントルイス連銀のブラード総裁はマーケット・ニュース・インターナショナル(MNI)とのインタビューで、「インフレ見通しを考慮すれば、近い時期のさらなる行動は支持しない。インフレ見通しは2017年に悪化した」と、追加利上げに慎重な姿勢をあらためて示した。

  一方、自民党では午前に新4役が決定、外相兼防衛相から転じた岸田文雄政調会長らが会見し、政策面で成果を上げながら信頼回復に努力したいと述べた。午後は安倍改造内閣の閣僚名簿も発表され、麻生太郎副総理・財務相と菅義偉官房長官が留任。首相と距離を置いてきた野田聖子元総務会長を総務相に起用し、挙党体制の構築を図った。みずほ証券の倉持靖彦投資情報部長は、「手堅いが、大きく変わった印象はない」とし、内閣支持率も次の世論調査を待つしかないとみている。

  東証1部33業種は輸送用機器、その他製品、電機、銀行、精密機器、証券・商品先物取引、ガラス・土石製品など14業種が下落。空運や卸売、パルプ・紙、非鉄金属、電気・ガス、その他金融、倉庫・運輸など19業種は上昇。

  売買代金上位では、時計事業の低調で4ー6月期が営業減益のカシオが急落。「食べログ」の成長鈍化をアナリストが嫌気したカカクコムも売られ、東京エレクトロンやアドバンテストなど半導体関連、日本ハムも安い。半面、今期の営業利益計画を上方修正した古河電気工業、四半期営業利益が8割増のANAホールディングスは大幅高。4ー6月期純利益が3.5倍の住友商事は決算発表後の午後に上げた。

  • 東証1部の売買高は16億8063万株、売買代金は2兆2440億円、代金は3日連続で減り、前日比で8.5%減少
  • 上昇銘柄数は986、下落は896
(5段落の米国債利回りを訂正.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE