女性閣僚9人、イスラム圏の旧弊打破の象徴-課題は経済での進出

  • インドネシアの女性閣僚の割合、26%と人口大国で最高-IPU
  • 労働市場におけるの女性の参加率は38%-日本や中国を下回る

1980年代後半にパキスタンでベナジル・ブット首相が誕生した後、同国の聖職者は同じイスラム国家であるインドネシアに対し彼らのために祈ってほしいと懇願した。

  コフィファ・インダル・パラワンサ氏(52)は当時を複雑な気持ちで振り返る。パキスタンの聖職者は後にインドネシアの大統領となるアブドゥラフマン・ワヒド氏に「女性に統治されるパキスタンは運が悪い」と語ったのだという。2007年に暗殺されたブット氏は、主要イスラム国家で初の女性首相だった。

コフィファ社会相

Photographer: Source: Documentation of Indonesia’s Social Ministry

  イスラム圏の国として人口世界一のインドネシア。現内閣には社会相を務めるコフィファ氏を含めて女性閣僚が9人いる。イスラム圏での女性差別と旧弊を打破しつつある象徴だ。

  列国議会同盟(IPU)によれば、人口上位10カ国でインドネシアは女性閣僚の割合が26%と最も高い。スリ・ムルヤニ・インドラワティ氏は財務相、ルトノ・マルスディ氏は外相、スシ・プジアストゥティ氏は海洋・水産相と女性が要職を占める。ルトノ氏はインドネシア初の女性外相だ。

  インドネシア政界で女性の進出が成功した一因は、候補者の性別枠だ。インドネシア国会では現在、議員の約5分の1が女性。IPUによると、強制力のない性別枠が導入された03年は8%にすぎなかった。

  アジア・アンド・ザ・パシフィック・ポリシー・スタディーズが1月に公表した調査によれば、1995年時点で性別枠を導入していたのは4カ国のみ。その20年後、女性の社会進出を促すため何らかの形で性別枠を採用している国は120カ国を超えた。

  ルワンダやキューバ、アイスランドといった国では議員の女性比率が40%を超える。人口の多い大国の中では、女性の割合が約4分の1の中国がリードしている。

  だがインドネシアには経済での女性進出という長い道のりも残されている。労働市場における女性の参加率は38%と、中国の44%、日本の43%と比べて低く、アジアでの最低クラスにとどまっている。

左上から時計回りに:ルトノ外相、ムルヤニ財務相、メガワティ元大統領、スシ海洋・水産相

Thu/AFP via Getty Images, Graham Crouch/Bloomb

原題:World’s Biggest Muslim Country Puts More Women Into Senior Roles(抜粋)

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