1日の東京株式相場は3営業日ぶりに反発。好決算銘柄を買う動きが優勢となり、今期利益と配当計画を上方修正した日本航空など空運株、4ー6月期純利益が3割増の三井住友フィナンシャルグループなど銀行株中心に上げた。陸運や小売、建設、保険株なども高い。

  TOPIXの終値は前日比9.89ポイント(0.6%)高の1628.50、日経平均株価は60円61銭(0.3%)高の1万9985円79銭。

  JPモルガン・アセット・マネジメントの重見吉徳グローバル・マーケット・ストラテジストは、「米国の大幅な金融引き締めはないとの期待が強く、金利が上がらなければ、まだリスクオンだという見方が株価を支えている。割安な金融資産を探す動きは続いている」とみていた。

東証内
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Photographer: Junko Kimura/Bloomberg

  大和証券によると、3月期決算企業で既に4ー6月期(第1四半期)業績を発表した企業の経常利益は前年同期比で17%増益、会社側の上期計画に対する進捗(しんちょく)率は56%と過去3年間の平均(49%)を上回っている。

  名実ともに8月相場入りした日本株は、TOPIXと日経平均が高安まちまちで始まった後、徐々に堅調となり、午後はプラス圏で安定推移した。TOPIXの上昇寄与度上位はJALや三井住友Fのほか、4ー6月期純利益が17%増えたオリックス、営業利益が2.6倍の日東電工、営業利益が6割増のスタートトゥデイなどが並び、決算評価の買いが全体を押し上げた。

  野村証券投資情報部の小高貴久エクイティ・マーケット・ストラテジストは、「第1四半期段階で通期計画を上方修正する企業が目立ち、今後発表する企業でも予想外に良い決算が期待できそうだ」と指摘。中国景気の予想外の復調で「機械やスマートフォン需要などが出て、日本企業の業績にも反映されてきている」と言う。

  ただし、日経平均は大引け間際に瞬間2万円に乗せたものの、総じて上値は重かった。きょうのドル・円は一時1ドル=110円01銭と、前日の日本株取引終了時110円51銭からドル安・円高方向に振れ、為替動向への警戒は投資家心理面で重し。このほか、米国の経済統計低調や政権人事の混迷もマイナスに働いた。前日公表の7月のシカゴ製造業景況指数は58.9と、市場予想の60を下回った。前月は65.7。トランプ政権は、10日前に就任したばかりのスカラムッチ氏を広報部長の役職から解任した。

  JPモルガンアセットの重見氏は、週末4日に米雇用統計の発表を控え、「こう着感も強い」と指摘。ただし、雇用統計も大きく流れを変える材料になるとはみておらず、「米金融当局は市場の金融政策に対する見方をコントロールしており、逆の方向に動くとは思えない。しばらくはこう着相場が続く」と予想している。

  東証1部33業種は空運、銀行、陸運、金属製品、保険、建設、小売、その他金融など27業種が上昇。電機や非鉄金属、ガラス・土石製品、鉄鋼など6業種は下落。売買代金上位では、2018年3月期の営業利益計画を上方修正した帝人やナブテスコが買われ、ヤマトホールディングス、日本ゼオンも高い。半面、米チャーター・コミュニケーションズ買収への不透明感でソフトバンクグループは軟調、4-6月期営業利益が予想に届かなかった東ソーも安い。セイコーエプソンや東京エレクトロン、日立製作所、太陽誘電、大日本住友製薬も売られた。

  • 東証1部の売買高は19億4453万株、売買代金は2兆6035億円
  • 上昇銘柄数は1112、下落も813
    TOPIXと1株利益推移
    TOPIXと1株利益推移
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