10年前の7月31日、サブプライム住宅ローン証券を大量に購入していたベアー・スターンズ傘下のヘッジファンド2本が破綻。約1年3カ月後に迫った世界金融危機の先触れとなった。

  世界的な金融危機で銀行は2兆ドル(約221兆円)を失い、その救済に7000億ドルが使われた。今では大手米銀6行の利益が2007年とほぼ同じ水準に回復しているが、株価に関しては一様ではない。政府から受け取った救済資金が大きかったシティグループとバンク・オブ・アメリカ(BofA)の株価は、「炭鉱のカナリア」だったベアー・スターンズ・ファンドが破綻した10年前の水準を大きく下回っている。

  一方、打撃が比較的小さかったJPモルガン・チェースの株価は、当時の2倍に跳ね上がっている。6銀行の広報担当者はコメントを控えた。

  危機後の新規則と規制強化で銀行の資本基盤は強くなった。当時は過度のレバレッジ、つまり短期資金への依存と少ない株主資本が、大手銀行をサブプライム危機に対して脆弱(ぜいじゃく)にした。規制が厳格化された現在と比較するために調整を加えると、ベアー・スターンズの資本は総債務の2%程度だった。平均価値が2%喪失しただけで、企業全体の資本が消失したということだ。

  サブプライム関連の損失が膨らむ中でベアー・スターンズは短期の貸し手からの資金引き揚げに見舞われ、2008年3月にJPモルガンに買収されるに至った。最新の国際基準に基づくと、JPモルガンの資産に対する資本比率は現在、7%に近い。

原題:The Bust Never Ended for Wall Street’s Most Crisis-Scarred Banks(抜粋)

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