欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル下落、月間では2011年以降で最長の5カ月連続安

  31日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。月間ベースでは5カ月連続で下げ、2011年以降で最長の連続安を記録した。  

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.3%下落。主要10通貨の大半に対してドルは売られた。ドルは対円で0.4%安の1ドル=110円26銭。対ユーロでは0.8%安の1ユーロ=1.1842ドル。ユーロが1.18ドルを上回ったのは2015年1月以降で初めて。

  今週の外国為替市場を左右する可能性がある材料としては、オーストラリア準備銀行(中央銀行)が8月1日に金融政策会合を開くほか、イングランド銀行(英中銀)も3日に金融政策会合を開く。さらに米国とカナダは4日に雇用統計を発表する。
  市場では豪中銀と英中銀は政策金利を据え置くと予想されている。米国とカナダの雇用統計は、内容次第ではそれぞれの中央銀行での政策協議に影響する可能性もあるとみている。

  トランプ米政権は10日前に就任したばかりのアンソニー・スカラムッチ氏を広報部長の役職から解任することを決めた。米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が報じた。この報道前から軟調に推移していたドルは、報道を受けて下げ幅を拡大した。

  フィッシャー連邦準備制度理事会(FRB)副議長は政治的、および経済的な不透明感が米国や世界の経済成長減速につながっていると述べた。発言内容は、世界的な低金利の理由を幅広い分析で追及した講演の一部。
原題:Dollar Drop Adds to Longest Monthly Losing Streak Since 2011(抜粋)
Fed’s Fischer Warns Political Uncertainty Hurts Economic Growth(抜粋)
Trump Is Said to Remove Scaramucci From Comm. Director Post:NYT(抜粋)

◎米国株:S&P500種が小幅安、月間では4カ月連続の上昇

  31日の米株式市場ではS&P500種株価指数が小幅安。薄商いの中をもみ合いに終始したが、企業の好決算や世界経済への楽観を背景に、月間では4カ月連続で上昇した。

  キャンドリアム・インベスターズ・グループのアナリストはリポートで、「世界的な景気拡大の動きは力強く続いている。欧州の回復は順調で、2017-18年はトレンド成長率を上回るだろう。これを受け、ユーロ圏の企業収益の見通しを上方修正した。米経済ニュースもさらに支援材料になり始めており、新興市場は良好な経済モメンタムから恩恵を受けている」と指摘した。

  S&P500種株価指数は前営業日比0.1%下げて2470.30で終了。月間では1.9%上げた。ダウ工業株30種平均は前週末比60.81ドル(0.3%)高の21891.12ドルで終えた。一方、ナスダック総合指数は0.4%下落。

  S&P500種のセクター別では金融株が0.6%上昇した一方、ヘルスケア株は0.1%下落。原油高を背景にエネルギー株は高い。不動産株が下げた一方、通信サービス、公益事業は上げた。

  企業決算の発表は続いている。今週はアップルやテスラ、バークシャー・ハサウェイ、トヨタ自動車などの決算発表が予定されている。

  今週は経済指標の発表も相次ぐ。8月4日発表の雇用統計では非農業部門雇用者数は前月比18万人前後の増加が見込まれている。1日にはISM製造業景況指数や自動車販売の発表がある。
原題:U.S. Stocks Limp to the Finish of a Healthy July: Markets Wrap(抜粋)
U.S. Equities End Little Changed; Dow Climbs With Bank Shares(抜粋)

◎米国債:小動き、月末にかかわらず-欧州債市場の流れ引き継ぐ

  31日の米国債は小動き。欧州債が月末特有のデュレーション(平均残存期間)延長に支えられたにもかかわらずほぼ変わらずで終え、米国債もその流れを引き継いだ。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前週末比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して2.29%。30年債利回りは1bp未満上昇の2.90%。

  国債利回りは午前、米国株の上昇を背景に日中最高をつけた。原油相場が一時じり安となり、ドルが年初来の下げ幅を拡大したことを受けて上昇分を縮小した。

  この日発表された米経済指標は強弱まちまち。7月のダラス連銀製造業指数と6月の米中古住宅販売成約指数は市場予想を上回ったが、7月のシカゴ製造業景況指数は予想に届かなかった。またフィッシャー連邦準備制度理事会(FRB)副議長は、政治的な不透明感が経済成長を損ねるとの見方を示した。

  財務省は8月2日に7-9月の国債発行規模を発表する。米金融当局によるバランスシート縮小開始に伴う資金不足を財務省がどのように穴埋めする考えか明らかにされる可能性があり、今週は供給面に注目が集まっている。
原題:Treasuries Barely Budge Across Yield Curve Despite Month-End(抜粋)
原題:Treasuries Flat as IG Slate Active; Month-End Fails to Lift EGBs(抜粋)

◎NY金:小幅反落-月間ベースは2月以来最大の上げ幅

  31日の金先物相場は小幅反落。一時は、過去6週間の最高値を付けていた。

  月間ベースで金先物は2.5%の上昇、2月以来最大の上げ幅となった。月間ベースのドル下落が過去6年で最長を記録する中、米国政府の統計によると、7月25日までの一週間にヘッジファンドは代替資産として金の買いポジションを2倍超に膨らませた。

  先週のFOMC会合で、インフレ率が目標を下回っており、追加利上げは急がないと示唆したことも金を支えていると、キャピタル・エコノミクスのアナリスト、シモーナ・ガンバリーニ氏はリポートで述べている。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前営業日比0.1%安の1オンス=1273.40ドルで終了。一時は、1277.30ドルと6月14日以来の最高値を付けていた。

  北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を試射し、金は安全資産としても買われていると、精製業者、MKS(スイス)の貴金属トレーダー、サム・ラフリン氏は電子メールで指摘。1260ドル超を維持すれば、1280ドルを目指すだろうと予想した。

  銀先物は上昇。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナ先物、パラジウム先物も共に上げた。
原題:Gold Has Its Best Month in Five as Dollar Drop Attracts Funds(抜粋)

◎NY原油:続伸、2カ月ぶりの50ドル台-生産国会合に注目

  31日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は続伸。終盤に急伸し、2カ月ぶりに1バレル=50ドルを超えて引けた。石油輸出国機構(OPEC)加盟国・非加盟国は来週、アブダビで減産順守について協議する。

  ナスダック(ニューヨーク)のエネルギーアナリスト、タマール・エスナー氏は電話インタビューで「OPECでは建設的な展開がみられる」と指摘した。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前営業日比46セント(0.93%)高い1バレル=50.17ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント9月限は13セント上昇の52.65ドル。同限月はこの日が最終取引。
原題:Oil Rises Above $50 as OPEC Trims Exports, Sets Meeting on Cuts(抜粋)

◎欧州株:3日続落、自動車関連株に売り-金融株は買われる

  31日の欧州株式相場は下落。指標のストックス欧州600指数は3営業日続落となった。金融株が買われたものの、自動車関連株への売りが全体を押し下げた。

  ストックス600指数は前週末比0.1%安の377.85で終了。月初来下落率は0.4%に広がり、月間で2カ月連続の下げとなった。ユーロ高が欧州企業の業績に響くとの懸念が背景にある。

  自動車株指数は0.8%安と、年初来の最安値に沈んだ。過去2週間では6.5%下落した。ドイツの大手自動車メーカー各社が技術革新のペース抑制で談合したとの疑惑が広がったためだ。一方、金融サービス銘柄は0.7%上昇。月間では0.1%高となった。

  個別銘柄では、英銀HSBCホールディングスが1.8%上昇。4-6月(第2四半期)の利益がアナリスト予想を上回った同行は、最大20億ドル(約2210億円)相当の自社株買いを実施する方針を明らかにした。
原題:European Stocks Bounce Back, Helped by Miners, HSBC, Sanofi(抜粋)

◎欧州債:ドイツ国債、ほぼ変わらず-周辺国債は買われる

  31日の欧州債市場ではドイツ国債先物はほぼ変わらず。償還額が発行額を上回る1週を迎える中、月末のデュレ―ション長期化が引き続き材料視された。

  周辺国債は上昇。キャリー取引が支えた。
原題:Bunds Flat Amid Month-End Extension; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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