債券相場は下落。この日に実施された10年国債入札は順調な結果となったものの、来週に30年債入札を控えている超長期ゾーンへの売りに相場全体が押される展開となった。

  1日の長期国債先物市場で中心限月9月物は前日比横ばいの150円16銭で取引を開始。1銭高の150円17銭を付ける場面もあったが、総じて上値は重く、一時は150円12銭まで水準を切り下げた。結局は3銭安の150円13銭で引けた。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「10年債入札は応札倍率が若干前回から低下したもののほぼ予想通りの結果となり、無難にこなされたが、積極的に上値を買う向きはいない。金利が下がれば、恐らく日銀が先月にオペで買い入れを増やした分は減らすだろうというイメージがある」と説明。一方、「日銀コントロールの外にある30年や40年は利回りが低下しないだろうという見方があり、来週には30年債入札も控えて、じりじりと弱くなっている」と述べた。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の347回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値から横ばいの0.075%で推移している。

  超長期債が安い。新発20年物の161回債利回りは0.5ベーシスポイント(bp)高い0.59%に上昇。新発30年物の55回債利回りは1bp高い0.88%と7月12日以来、新発40年物の10回債利回りは1bp高の1.095%と7月7日以来の水準まで売られた。

10年債入札

  財務省が実施した10年利付国債の価格競争入札の結果によると、最低落札価格は100円25銭と、市場予想の100円24銭を上回った。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は4.21倍。前回は4.77倍だった。小さければ好調を示すテール(最低と平均落札価格の差)は前回と同じ1銭となった。

過去の10年債入札の結果はこちらをご覧下さい。

  野村証券の中島武信クオンツ・アナリストは、10年債入札が順調な結果だったことについて、「日銀に対する安心感と利回りが上がっていたということが背景。加えて、今年は地銀が規制の影響で超長期債を買いにくくなっており、10年債に向いていることも要因になっている」と指摘。また、「マイナスの日銀当預を避けるための資金の置き場という面が一番強い」とみる。

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