イタリアの二輪車メーカー、ドゥカティに聞けば、新しい「スクランブラー・カフェ・レーサー」は、「クラシック」の延長線上のモデルと答えるだろう。「アイコン」や「フル・スロットル」と混同させたくないからだ。確かにその通りだ。

  だが私に言わせればかつての「スクランブラー」シリーズのスポーティーなボディーとカフェ・レーサーの力強いステアリングという2つの世界の最良要素を併せ持っている。

17インチのホイールとピエリ製のタイヤで市街地走行は軽やか
17インチのホイールとピエリ製のタイヤで市街地走行は軽やか
Photographer: Hannah Elliott/Bloomberg

  1万1395ドル(約126万円)の新型カフェ・レーサーですぐ気付くのは17インチのホイールとピエリ製のタイヤだ。いや、まず最初に目がいくのはシート下の「54」という数字だろう。ドゥカティの名を広めたレーサー、ブルーノ・スパッジアーリ氏へのオマージュだ。同氏が350ccのスクランブラーで1968年のレースを戦った際のナンバーだった。

ハンドルのキャスター角は21.8度
ハンドルのキャスター角は21.8度
Photographer: Hannah Elliott/Bloomberg

  新型カフェ・レーサーの新しいタイヤは、アイコンなどでは得られないスピード感を与えていくれる。ブレーキはソフトで寛容だ。クリップオン(セパレート)ハンドルは今年新しくなった。カフェ・レーサーのハンドルについて語るのは「キャスター角」について語ることに他ならない。前輪がバイク本体と大きく離れていればキャスター角が大きいということになり、スポーツバイクはキャスター角が小さい。

  キャスター角が大きいければ高速でも極めて安定しているが、ハンドル操作は重く、機敏さで劣る。警察の二輪車なら45度でもいいが、スポーツバイクなら一般的に25度程度だ。そしてカフェ・レーサーは21.8度。ジェットコースターの一番高いところまで登り、下り始める直前の感覚を思い出してほしい。すぐに実感するだろう。

試乗する筆者
試乗する筆者
Photographer: Hannah Elliott/Bloomberg

  新しいカフェ・レーサーに乗ってみて、私が最も気に入ったのはコーナリング性能だ。狭い1車線や石畳の道、裏通りででは、これまで乗ってきたどのバイクよりも運転しやすい。ちょっとした瞬間移動のようで、なんともスムーズだ。

  だが逆に言えば、高速道路では落ち着く必要もあるだろう。こうしたアグレッシブなキャスター角は、ライダーを気持ちを少しはやらせる可能性がある。私は現実と無謀の間を見極めるため一定の時間が必要になるというはっきりした感覚を味わった。(ハンナ・エリオット)

車体
車体
Photographer: Hannah Elliott/Bloomberg

原題:The 2017 Ducati Scrambler Café Racer Will Be Your Favorite Ducati(抜粋)

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