欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル下落、低調な米指標と北朝鮮ミサイル発射で

  28日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。経済指標を受けて米国のインフレ圧力は抑制されているとの見方が強まったことから、ドル指数は14カ月ぶり低水準付近にとどまった。ドル指数は週間ベースでは3週連続の低下。

  米実質国内総生産(GDP)と雇用コスト指数はいずれも市場予想を下回った。ミシガン大学消費者マインド指数は速報値から上方修正されたものの、インフレ期待値は弱い数字が続いた。北朝鮮が弾道ミサイルを発射したと伝わると、ドルは下げ幅を拡大した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.5%低下し、昨年5月初旬以来の水準付近。ドルには月末の売り圧力も見られた。

  ドルは対ユーロで0.6%安の1ユーロ=1.1751ドル。ドルは対円では0.5%下げて1ドル=110円68銭。ドル・円相場は北朝鮮ミサイルが大陸間弾道ミサイル(ICBM)だったとの国防総省の認識を受けて、一時110円55銭と日中安値に下げた。

  北朝鮮は同国中部より日本海に向け弾道ミサイルを発射した。日本政府はミサイルが約45分間飛行し、日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したと推定している。菅義偉官房長官が記者会見で述べた。米国防総省のデービス報道官は報道機関向けの電子メールで、「発射されたミサイルはICBMだと米国は判断した」と発表した。

  米国の4-6月(第2四半期)実質国内総生産(GDP)速報値は前期比2.6%増。ブルームバーグがまとめた市場予想の中央値は2.7%増だった。第1四半期は1.2%増と、従来の1.4%増から下方修正された。4-6月の雇用コスト指数は0.5%上昇。市場予想は0.6%上昇だった。

  一方、ドイツの7月の消費者物価指数( CPI)速報値は、欧州連合(EU)基準で前年同月比1.5%上昇と、前月に並んだ。エコノミスト調査の中央値では1.4%上昇への減速が見込まれていた。前月比では0.4%上昇した。  
原題:Dollar Drops for Third Week as Data Underscore Fed Dilemma(抜粋)

◎米国株:続落、アマゾンの見通し失望でハイテク株安い

  28日の米国株式相場は続落。期待外れの四半期決算を手掛かりにテクノロジー株が売られた。

  S&P500種株価指数は前日比0.1%下げて2472.10。今週は企業決算の発表が相次いだが、同株価指数は前週末からほぼ横ばいで引けた。

  ナスダック総合指数は前日比0.1%安で終了。一方でダウ工業株30種平均は33.76ドル(0.2%)高の21830.31ドルと続伸し、週間でもプラスを確保した。

  前日の取引終了後に市場予想を下回る7-9月(第3四半期)損益見通しを発表したアマゾン・ドット・コムを中心にハイテク株が売られた。
  S&P500種の業種別11指数では、生活必需品株の下げがきつかった。ヘルスケアは上昇した。

  「マルボロ」を主力ブランドとするアルトリアが9.5%下げるなど、たばこ銘柄は軒並み下落。たばこのニコチン含有量を非依存症の水準まで低下させることを目指すとの米食品医薬品局(FDA)発表を嫌気した。

  この日の経済指標では、米商務省が発表した4-6月(第2四半期)実質国内総生産(GDP)速報値が前期比2.6%増で、ブルームバーグがまとめた市場予想の中央値にほぼ一致した。
原題:U.S. Stocks Fall, Dollar Weakens After Growth Data: Markets Wrap(抜粋)
原題:U.S. Equities Slide After GDP as Health-Care Repeal Collapses(抜粋)

◎米国債:上昇、軟調な米統計手掛かり-逃避需要も下支え

  28日の米国債相場は上昇。朝方の上げをそのまま維持した。この日発表された米実質国内総生産(GDP)と雇用コスト指数を、市場は軟調と受け止めた。午後にかけての相場は、北朝鮮の弾道ミサイル発射を手がかりとした逃避需要にも支えられた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げて2.29%。

  米商務省の発表によると、第2四半期GDP(季節調整済み、年率)速報値は前期比2.6%増。ブルームバーグがまとめた市場予想の中央値は2.7%増だった。第1四半期は1.2%増と、従来の1.4%増から下方修正された。

  雇用コスト指数は第2四半期に0.5%上昇と市場予想の0.6%上昇には及ばなかった。

  北朝鮮が28日午後11時42分ごろ、同国中部より日本海に向け弾道ミサイルを発射した。日本政府はミサイルが約45分間飛行し、日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したと推定している。航空機や船舶の被害は確認されていない。菅義偉官房長官が記者会見し、発表した。
原題:USTs Maintain Early Gains Spurred by Data; Haven Bid Underpins(抜粋)
Second-Quarter U.S. Growth Rate of 2.6% Underscores Resilience(抜粋)
U.S. Second Quarter Employment Cost Index Rose 0.5%; Est 0.6%(抜粋)

◎NY金:上昇、ドル下落で-米経済指標が予想を下回り

  28日の金相場は上昇。第2四半期の米国内総生産(GDP)と雇用コスト指数がいずれも市場予想を下回り、ドルが下落したことが買い材料となった。中国の上期の金現物需要が前年比51%増加したとの統計も支援材料となり、月間でも上昇する勢い。

  ニューヨーク時間午後2時42分現在、金のスポット価格は前日比0.8%高の1オンス=1269.78ドル。週間では1.2%、7月は2.3%、年初来では10.7%それぞれ上げている。

  TDセキュリティーズ(トロント)のグローバル商品戦略責任者、バート・メレク氏は「インフレはさほどない」と指摘。「2018年にかけて米金融当局が積極的に引き締める理由はなく、金にとっては非常に良好な環境だ」としている。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比0.7%高の1オンス=1275.30ドルで終了。
  
  銀スポットは0.8%高の1オンス=16.7178ドル。プラチナは0.9%高の933.73ドル、パラジウムは0.4%高の882.12ドル。
原題:Gold Heads for Monthly Gain as China Buys and U.S. Growth Misses(抜粋)

◎NY原油:5日続伸、週間で年末以来の大幅高-需給タイト化

  28日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は5日続伸。週間ベースの上げ幅としては昨年12月以来で最大。米エネルギー情報局(EIA)と米石油協会(API)の統計を受け、需給バランス回復への期待が高まった。ロシアのエネルギー相はこの動きが年末にかけて加速するとの見方を示した。

  みずほセキュリティーズUSA(ニューヨーク)の先物部門ディレクター、ボブ・ヨーガー氏は電話取材に対し、「需給はタイトになった。米国では在庫が大きく取り崩された」と指摘。「原油が減った。それだけだ」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日比67セント(1.37%)高い1バレル=49.71ドルで終了。週間では8.6%の値上がり。ロンドンICEの北海ブレント9月限は1.03ドル上昇の52.52ドル。
原題:Oil Caps Best Week This Year on Signs of More Balanced Market(抜粋)

◎欧州株:週間ベースで続落-ルノー中心に自動車株が下げる

  28日の欧州株式相場は下落。決算シーズンがピークを迎えつつある中、自動車関連銘柄と鉱山株への売りが全体を押し下げ、指標のストックス欧州600指数は週間ベースで2週続落となった。

  ストックス600指数は前日比1%安の378.34で終了。前週末比では0.5%下げた。

  この日はフランスの自動車メーカー、ルノーが5.1%値下がり。1-6月の営業利益が予想を下回ったことなどが嫌気された。鉱山株指数は4営業日ぶりに下落した。

  同じく決算を発表した仏化粧品メーカーのロレアルは2.8%下落。4-6月売上高が予想に届かなかった。一方、仏銀クレディ・スイスは3.1%上昇。4-6月利益が予想を上回ったことが買いにつながった。ドイツのスポーツ用品メーカー、アディダスは売上高と利益の見通しをそれぞれ上方修正し、4%を超える上げ。

  英たばこ会社のインペリアル・ブランズとブリティッシュ・アメリカン・タバコは大幅安。米食品医薬品局(FDA)がたばこに含まれるニコチンの水準を規制する方針を明らかにしたことが背景にある。
原題:Europe Stocks Post Weekly Decline as Renault Weighs on Carmakers(抜粋)

◎欧州債:ドイツ国債、週間の下げ幅を拡大-インフレ統計で

  28日の欧州債市場ではドイツ10年債が下落し、今週の下げ幅を広げた。7月の独インフレ率が予想に反して6月と同水準だったことを受け、欧州中央銀行(ECB)が秋に金融緩和策縮小に向けて動くとの見方が強まった。

  イタリアとスペインの国債も大きく下げた。独連邦統計局が発表した7月の消費者物価指数( CPI)速報値は前年同月比1.5%上昇と、前月に並んだ。エコノミスト調査の中央値では1.4%上昇への減速が見込まれていた。ただ、4-6月(第2四半期)の米経済成長率が一部予想に届かず、国債は下げ幅を若干埋めた。
  
  SEBのシニア金利ストラテジスト、マリウス・ダハイム氏(フランクフルト在勤)は、「独インフレ統計に反応して国債利回りが大きく上昇した。米経済指標が市場予想をやや下回ったことから、利回りは上げ幅を縮小した」と指摘した上で、「まだ売買は極めて少なく、夏休み時期の取引環境だ。これは基礎的な経済データが市場の動きで誇張されていることを意味する」と説明した。

  ロンドン時間午後3時36分現在、ドイツ10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.55%。同年限のイタリア国債利回りは3bp上げ2.13%、スペイン国債利回りも3bp上昇し1.53%となった。

  欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)は31日に7月のユーロ圏CPI速報値を発表する。ブルームバーグがまとめたアナリスト調査では、1.3%上昇と見込まれている。
原題:Bunds Extend Weekly Drop as Germany’s Inflation Rate Stabilizes(抜粋)

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