28日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  東京エレクトロン(8035):前日比7.2%安の1万5705円。27日発表の2017年4-6月期(第1四半期)営業利益は前年同期比2.5倍の548億円だったが、メリルリンチ日本証券では、堅調な業績推移だが新規好材料はなく、バリュエーションは割高だと指摘した。現状の株価は、18年3月期予想ベースで株価収益率(PER)18倍と、競合する米アプライド・マテリアルズなどを上回り割高感が強い。主力の半導体製造装置の売り上げサイクルは前期第4四半期(1-3月)がピークになった可能性が高いとした。

  新光電気工業(6967):15%安の817円。4-6月期の営業利益は前年同期比40%減の5億700万円だった。クレディ・スイス証券は、営業利益は会社計画線に近いとみられるが、1ドル=108円としていた会社側の為替想定に対し110円で着地しており、物足りないと分析。株式市場でサーバーやデータセンター関連として同社に対する関心が高まっていた点を考えると四半期決算はネガティブ視される可能性が高いとの見方を示した。

  日産自動車(7201):4.1%安の1107.5円。27日発表の4-6月期の営業利益は前年同期比13%減の1533億円となり、市場予想1734億円を下回った。米国市場での競争激化を背景とした販売費用増などが響いた。クレディ・スイス証券は、米国の販売奨励金はやや抑制傾向にあるが、依然高水準で増えていると指摘。北米事業は再び減益基調に戻り、ややネガティブな印象と指摘した。

  アルパイン(6816):23%高の2095円。同社株式の4割超を保有するアルプス電気(6770)が株式交換で完全子会社化すると27日に発表。株式交換比率はアルパイン1株に対しアルプス電0.68株。アルプス電株の27日終値3250円で算出したアルパインの理論価格は2210円。クレディ・スイス証券は、アルプス電とのさらなる協業強化により自動運転に向けての開発加速、調達コスト低減、開発を含めたオペレーションの効率化などが期待できる、と評価した。アルプス電は4.6%安の3100円。

  オムロン(6645):6.1%高の5530円。4-6月期の営業利益は前年同期比2.3倍の226億円だったと発表した。主力の制御機器事業(IAB)が売り上げをけん引、収益構造改革で売上総利益率は2.9ポイント改善した。据え置かれた通期計画680億円に対する進捗(しんちょく)率は33%。
 
  日立ハイテクノロジーズ(8036):7.4%安の4245円。27日に4-6月期決算を発表。17年上期の電子デバイスの受注高の見通しを従来の583億円から466億円に下方修正した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は受注計画は同証事前予想570億円を下回っており、ネガティブと指摘した。

  サイバーエージェント(4751):9.4%安の3395円。27日発表の4-6月期(第3四半期)営業利益は前年同期比21%減の65億8100万円だった。無料インターネットテレビ局「AbemaTV」など先行投資事業の赤字幅が前年同期から拡大、ゲーム事業も減益だった。マッコーリー証券は投資判断を「アウトパフォーム」から「アンダーパフォーム」に、目標株価を4300円から3000円に引き下げた。

  新日鉄住金ソリューションズ(2327):4%安の2397円。4-6月期の営業利益は前年同期比0.3%減の45億9700万円だったと28日午前に発表。採用教育や営業力強化などで販管費が増加した。市場予想の50億3300万円を下回り、午後から売りが膨らんだ。

  日立金属(5486):7.7%安の1557円。4-6月期決算を27日に発表。調整後営業利益は前年同期比8.4%増の177億円だった。野村証券は、同証事前予想185億円を下回ったほか、会社側の通期計画800億円に対する進捗(しんちょく)率も22%にとどまったと指摘。耐熱鋳鋼、軟磁性材料、アルミホイールなどでやや苦戦気味で、課題が残るとみる。

  アイシン精機(7259):4.9%安の5880円。28日午後に発表した4-6月期の営業利益は前年同期比9.3%減の535億円と、市場予想549億円を下回った。原材料価格の上昇が響いたほか、前年にシロキ工業株式交換差益があった反動が出た。

  ジェイテクト(6473):3.9%安の1604円。4-6月期の営業利益は前年同期比13%減の162億円だったと28日午後に発表。研究開発費をはじめとする固定費などの増加が響いた。

  富士通(6702):4.3%安の806.2円。4-6月期の営業損益は49億5200万円の黒字(前年同期137億円の赤字)に転換した。ネットワーク、パソコンなどの増収が寄与した。みずほ証券では、前期第4四半期(1-3月)以降の株価上昇過程で高まった業績拡大に対する期待値を考慮すると、やや物足りない水準と指摘、短期的な株価は弱含むと見込んだ。

  大和証券グループ本社(8601):5.1%安の642円。4-6月期の純利益は前年同期比21%減の194億円だったと27日に発表。国内外ともに債券のボラティリティーが低く収益機会が少なかったことからトレーディング業務が低迷した。ゴールドマン・サックス証券では、リテールは回復したものの、債券の不振で想定以下のスタートとした。

  小糸製作所(7276):5.8%高の6380円。4ー6月期の営業利益は前年同期比35%増の233億円だったと27日に発表、新規受注の拡大や自動車ランプのLED化進展などから売上高が伸びた。18年3月期営業利益計画を910億円から960億円に上方修正、前期比では1.6%減益が一転、3.8%増益になる見込み。みずほ証券は、株式市場ではLEDヘッドランプの競争激化、平均単価下落への懸念が聞かれるが、それを払拭(ふっしょく)する内容と評価した。

  ポーラ・オルビスホールディングス(4927):5.7%高の3100円。17年12月期の営業利益計画を335億円から365億円に上方修正すると27日に発表。ゴールドマン・サックス証券は、高価格帯ブランドの伸長によるマージン改善が目覚ましいと指摘、市場コンセンサスを上回る同証予想(354億円)をさらに超過し、来期のコンセンサス並みの水準への増額でポジティブサプライズ、と評価した。

  デンソー(6902):5.3%高の5133円。4-6月期の営業利益は前年同期比39%増の932億円だったと28日午前分に発表、市場予想783億円を上回った。生産増加や拡販、合理化努力なども寄与した。18年3月期営業利益計画を3270億円から3530億円に上方修正した。市場予想は3452億円。

  セイコーエプソン(6724):4.4%高の2779円。18年3月期の営業利益計画を640億円から前期比12%増の760億円に上方修正した。市場予想は747億円。プリンティングソリューションズ事業が好調な上、前提為替を円安方向に見直した。SMBC日興証券では、ミックス改善効果を中心に実力が顕在化し大幅な改善を達成、ポジティブサプライズと評価した。

  日立建機(6305):2.3%高の3100円。4-6月期の営業利益(調整後)は前年同期比6.8倍の168億円と27日に発表した。SMBC日興証券は、営業利益率は8%で決算の印象はポジティブと評価。中国事業の回復や新規連結対象2社の貢献に加え、不採算である小型ダンプトラックの売り上げ減少、利益率が高い部品事業の構成比上昇が追い風と分析した。
  
  三井住友トラスト・ホールディングス(8309):2.7%高の4062円。発行済み株式総数の0.52%、90億円を上限に28日から自己株買いを実施すると27日に発表。ドイツ証券は、自社株買いはバーゼル3(バーゼル銀行監督委員会が定めた銀行の健全性を維持するための自己資本規制)の最終決着を見極めてからとみていたので、このタイミングでの発表はポジティブサプライズと指摘。前年同期比24%の最終増益となった4-6月期決算についても、高利回り資産への入れ替えや不動産など信託業務への回帰が軌道に乗り始めたと評価した。

  日新製鋼(5413):3.4%高の1344円。28日午後に発表した4-6月期の営業利益は36億4600万円と前年同期の2億7800万円から回復した。販売価格の改善や在庫評価益の増加が奏功。未定としていた18年3月期営業利益計画は前期比2.3倍の180億円。第2四半期末配当予想は1株当たり15円(前第2四半期末は0円)。

  豊田通商(8015):4.7%高の3465円。4-6月期の営業利益は前年同期比26%増の491億円だったと28日午後に発表した。自動車生産関連、エレクトロニクス関連の取り扱い増加が寄与、売上高は15%伸びた。

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