国内証券最大手の野村ホールディングスの4ー6月期(第1四半期)連結純利益は前年同期比21%増の569億円となった。株式や投資信託の販売など営業部門が好調だったほか、アセットマネジメント部門も貢献した。

  純利益はブルームバーグ・ニュースが集計したアナリスト4人の予想レンジ(451億円ー635億円)の範囲内だった。野村HDが東証に28日開示した資料によると、部門別では営業部門の収益が前年同期比21%増となった一方で、債券関連(フィクストインカム)の収益が落ち込んだホールセール部門は同6%の減少となった。

  開示資料によれば、4-6月期の株式市場は地政学リスクから低調に始まったものの、徐々に不透明感が薄れ同社収益も月を追うごとに回復した。アセットマネジメント部門は運用資産残高が46.1兆円と3四半期連続で過去最高を更新、運用報酬を押し上げた。

  北村巧財務統括責任者(CFO)は決算会見で、国内営業部門について「株価が戻る中で、投資マインドが回復してきた」と発言。足元では有効求人倍率などの経済指標や企業業績に明るい兆しが出ているとし、収益拡大に期待を示した。一方、債券トレーディングなどグローバル・マーケッツに関しては「市場の変動が低く機関投資家の動きが低下する難しい環境だった」と説明、各国金融政策の不透明感もあって「楽観できる収益環境ではない」との見通しを示した。

  同社の4-6月期の収益合計は前年同期比12%増の4679億円。委託・投信募集手数料は同19%増の910億円、投資銀行業務手数料は同31%増の227億円、アセットマネジメント業務手数料は同11% 増の583億円、トレーディング損益は同14%減の1205億円だった。

関連企業株の売却足元ない

  海外拠点の税引き前損益は、米州が79億円の黒字(前年同期は152億円の黒字)、欧州が22億円の黒字(同44億円の赤字)、アジア・オセアニアが53億円の黒字(同61億円の黒字)で合計の黒字額 は155億円(同169億円の黒字)にとなった。リスクとコスト管理が奏功し、海外拠点は5四半期連続で黒字を確保した。

  27日発表したジャフコ株式の売却に関連して、北村CFOはアナリストとの電話会議で、中核事業、非中核事業の振り分けを「常にレビューしているつもりだ」と言及。ジャフコは最終的にノンコア事業と判断して売却したという。野村総合研究所、野村不動産などほかのグループ企業に関しては「市場環境の変化を踏まえ、常にさまざまな選択肢を検討している」としながらも「足元売却の予定はない」とした。

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE