28日の東京株式相場は3日ぶりに反落。ボラティリティー(変動性)への警戒が高まり、決算への期待値が高過ぎた東京エレクトロンをはじめ、日立ハイテクノロジーズや新光電気工業など半導体関連銘柄が安い。決算が市場予想を下回ったアイシン精機も売られ、業種では証券株も下げた。

  TOPIXの終値は前日比5.62ポイント(0.3%)安の1621.22、日経平均株価は119円80銭(0.6%)安の1万9959円84銭。

  三井住友アセットマネジメントの金本直樹シニアファンドマネージャーは、「日本の決算数字そのものは決して悪くない」が、日本株の中で「グロースが期待できる象徴的な銘柄群には買いが集中し、織り込んでいただけに、材料出尽くしで利益確定売りが先行した」と言う。半導体関連については、「現状がモメンタムのピークとの見方も一部で出ている」と指摘した。

東証内の見学者
東証内の見学者
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  27日の米国株は午後に入ってボラティリティーが高まり、シカゴ・オプション取引所のボラティリティー指数(VIX)は12日以来、およそ2週間ぶりに10を上回った。来週に決算を発表するアップルなどが下げ、ナスダック総合指数は0.6%安と4日ぶりに反落。

  大和証券投資戦略部の石黒英之シニアストラテジストは、「米金融政策が大転換を迎える中、現在の株式市場はリスクに楽観で、酔いしれている。来週から米国で重要な経済指標の発表が予定され、低ボラティリティーは嵐の前の静けさとの懸念も強まっている」と話した。米国では8月1日に供給管理協会(ISM)の7月製造業景況指数や自動車販売、4日は雇用統計が公表予定だ。「指標が良好なら、景気の良さよりも金融引き締めや正常化が意識される可能性がある」と石黒氏はみている。

  米アマゾン・ドット・コムが27日の取引終了後に発表した4ー6月期決算は、経費が急増したほか、7ー9月期の損益見通しは市場予想を下回り、株価は時間外で大幅安。一方、インテルの調整後1株利益は予想上限を上回り、時間外で上昇した。

  国内では、4ー6月決算は新たな好材料なしと受け止められた東エレクが大幅安。4ー6月期の営業利益が予想を下回り、ネガティブとSMBC日興証券などが指摘した新光電工、4ー6月期に科学・医用システムが不振だった日立ハイテも売られた。SMBCフレンド証券投資情報部の中村晋二チーフストラテジストは、米国で主力企業の決算発表がほぼ一巡し、決算トレードが終わりつつある中、「イベントを終えた海外投資家は、決算発表が本格化してきた日本株市場でも利益確定売りやポジション調整を進めている」と話していた。

  東証1部33業種は証券・商品先物取引やその他製品、空運、海運、化学、電機、パルプ・紙、サービス、機械など18業種が下落。電気・ガス、精密機器、食料品、不動産、建設、陸運など15業種は上昇。売買代金上位では、四半期減益決算の日産自動車や大和証券グループ本社が売られ、市場予想を下回る決算だったサイバーエージェントも安い。半面、通期業績計画を上方修正したセイコーエプソンやデンソー、決算と自社株買いが評価されたオムロンは高い。

  • 東証1部の売買高は20億2809万株、売買代金は2兆7735億円、代金は3日連続で増え6月16日以来、1カ月半ぶりの高水準
  • 値上がり銘柄数は807、値下がりは1087
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