債券相場は下落。前日の米国債相場が大型社債発行による需給悪化懸念で下げた流れを引き継ぎ、売りが先行した。日本銀行が実施した長期国債買い入れオペで売り圧力の強まりが示されたことも、相場の重しとなった。

  28日の長期国債先物市場で中心限月9月物は、前日比3銭安の150円18銭で取引を開始し、いったん150円17銭まで下落。結局は2銭安の150円19銭で引けた。

  SBI証券の道家映二チーフ債券ストラテジストは、「最近の金利低下の流れの中で、いったん債券のロングポジションを解消する動きが多い感がある」と指摘。この日の相場については、「海外金利がやや上昇した影響も多少ある」と述べた。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の347回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高い0.07%で開始し、その後も同水準で推移した。新発5年物の132回債利回りは0.5bp高いマイナス0.06%で取引された。

  超長期債も軟調。新発20年物の161回債利回りは0.5bp高い0.585%、新発30年物の55回債利回りは1bp高い0.865%にそれぞれ上昇した。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「きょうは海外市場で金利が上がった流れを受けて売られて始まったが、日銀オペの減額もなかったので、その後は横ばい圏内でこう着している」と話した。

  27日の米国債相場は下落。米10年債利回りは前日比2bp高い2.31%で引けた。米通信大手AT&Tが合計225億ドル(約2兆5000億円)相当の社債を売り出したと伝わり、市場の需給悪化懸念から長期ゾーンを中心に売りが優勢となった。

日銀オペ

  日銀が実施した長期国債買い入れオペでは、残存期間「1年超3年以下」が2800億円、「3年超5年以下」が3300億円、「5年超10年以下」が4700億円と、いずれも前回と同額。24日のオペでは「5年超10年以下」が今年初めて減額されており、今回も7日に大幅増額される前の水準(4500億円)まで戻されるのでないかとの見方も出ていた。

  オペ結果によると、応札倍率が3本とも前回から上昇し、売り圧力の強さが示された。落札金利はいずれも市場実勢並みだった。

  SBI証の道家氏は、日銀のオペについて、「日銀イールドカーブコントロール下で長期金利の想定レンジ下限に近づくと減額されるのではないかという思惑が生じやすく、売りニーズが強くなる」と指摘した。

日銀国債買い入れオペ結果はこちらをご覧下さい。

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE