この5年間、市場の行き過ぎたリスクを警告してきた資産家ハワード・マークス氏はここにきて、人気絶頂のハイテク株やソフトバンクグループの1000億ドル(約11兆円)規模の「ビジョン・ファンド」に対する投資家の信頼などには危険が伴うとして警鐘を鳴らしている。

ハワード・マークス氏
ハワード・マークス氏
Photographer: Christopher Goodney/Bloomberg

  投資会社オークツリー・キャピタル・グループの共同会長を務めるマークス氏(71)は26日、顧客向けの22ページにわたる書簡で、それ自体は合理的に見えるが重なると市場の過熱やリスクを露呈する複数の現象が見られると指摘。書簡に付随する動画で同氏は、「危険な行動が市場の調整を招く時期については決して分からないため、そのときが来るまで待つよりも今のうちに警告を発しておく」と述べ、「この警告は時期尚早に感じるだろうし、多分そうだろうが、手遅れになるまで待つよりも早めに慎重になる方が良いと思う」と語った。

  マークス氏は「FAANG」と称されるフェイスブックアマゾン・ドット・コムアップルネットフリックス、グーグルの親会社アルファベットのハイテク株5銘柄のバリュエーションが現在、全体的に見て現行の利益の少なくとも30年分に相当すると指摘し、この状態が持続可能か疑問だとコメント。5社が「実に素晴らしい企業で、急成長し、競争に打ち勝っている」と認めながらも、利益の伸びが売り上げよりも鈍いか利益がほとんどない企業もあると指摘した。

  ソフトバンクの孫正義社長が主導する1000億ドル規模のテクノロジーファンドについては、同社の投資実績がアリババ・グループ・ホールディングへの出資に大きく依存する点や、外部投資家の資金を運用した実績のないソフトバンクに対し投資家が非常に熱狂しており、懐疑的な見方が少ないことなどについて警戒感を示した。

  ソフトバンクの担当者にコメントを求めたが、返答は得られていない。

原題:Howard Marks Sounds Alarm as FAANGs, SoftBank Reveal Complacency(抜粋)

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