債券相場は上昇。この日に実施された2年債入札が順調な結果となったことで中期債を中心に買い安心感が広がった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明で慎重な物価見通しが示されたことを受けた米長期金利の低下も、国内債相場を下支えした。

  27日の長期国債先物市場で中心限月9月物は前日比9銭高の150円20銭で取引を開始。午後の取引開始後には150円27銭まで上昇した。その後、日本株が上げ幅を拡大する局面では150円17銭まで伸び悩む場面も見られたが、結局は10銭高の150円21銭で引けた。

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「きのうはFOMC声明を受けて米金利が低下するなど、海外金利の上昇圧力が一服して外部環境自体が変わってきている」と説明。「国内の需給に関しても今週の40年債と2年債の入札で、押し目だと思われる水準にしっかり買いがみられている」とし、「外部環境や投資家ニーズが全て金利低下方向に働く局面になってきた」とみる。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の347回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)低い0.07%で寄り付き、午後には一時0.065%まで下げた。2年物の378回債利回りは1bp低いマイナス0.12%と、4営業日ぶりの水準まで買われた。新発5年物の132回債利回りは0.5bp低いマイナス0.065%に下げた。

2年債入札

  財務省が実施した2年利付国債入札の結果によると、最低落札価格が100円43銭と、市場予想100円42銭5厘を上回った。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は5.35倍だった。前回は6.79倍。小さければ好調を示すテール(最低と平均落札価格の差)は2厘と、前回の1厘から若干拡大した。

2年債入札結果はこちらをご覧下さい。

  バークレイズ証の押久保氏は、2年債入札について、「最低落札価格が予想よりも強く、応札倍率が前回ほどではないにせよ順調だった。マーケットの見方通りにしっかりした結果だった」と指摘。「中期債は一時期需給の緩みが意識されていたが、足元では日銀が残存期間3年超5年以下の買い入れを増額した効果が次第に出てきている」と話す。

  26日の米国債相場は上昇。FOMCは25、26日に開かれた定例会合後の声明で、インフレが依然として目標値を下回る低水準にあることを示唆した。米10年債利回りは前日比5bp低い2.29%程度に下げた。

FOMCの結果はこちらをご覧下さい。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「一部投資家がFOMCの結果を見て動いている感があり、きょうは20年債が強い」と言い、「今後はドイツ国債の動きが重要で、独長期金利が0.5%を割り込むと、円債金利の低下も一気に進む可能性がある」とみる。

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