25日の東京株式相場は3日続落。為替のドル安・円高への警戒から化学など素材、機械や電機など輸出関連の一角が下落した。半面、銀行や証券など金融株や輸送用機器は高く、株価指数の下げは小幅にとどまった。

  TOPIXの終値は前日比4.50ポイント(0.3%)安の1617.07、日経平均株価は20円47銭(0.1%)安の1万9955円20銭。

  ドルトン・キャピタル・ジャパンの松本史雄ファンドマネジャーは「レンジ内とは言え為替が円高方向に進んでいることが日本株の動きがなくなっている背景」だとし、「今週後半から決算発表が本格化することから、投資家は現在のポジションを継続して良いのか入れ替えが必要なのかを見極めようとし、様子見になりやすい」と述べた。

東証内
東証内
Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg

  きょうの為替市場ではドル・円相場がいったん1ドル=111円30銭台までドル高・円安に振れた後、111円割れまで円が強含んだ。北朝鮮が新たなミサイル発射実験の準備を進めている兆候をとらえたと米国防当局者が明らかにした、とCNNは報じた。

  「通貨はユーロ、円、ドルの順番に強く、ロシア懸念を引きずるドルが最弱では円安が進む雰囲気ではない」と、水戸証券投資顧問部の酒井一チーフファンドマネジャーは話す。海外勢の視線が欧州株や新興国株へ向かう中では、需給面でも「買い手は日本銀行くらいしかいない」と指摘。今週は上下いずれかの方向に放れる材料待ちだとし、「やや円高傾向を警戒する中、高値もみ合いが続きそうだ」と予想する。

  業種別で下落が目立ったのは化学や繊維など素材株。「昨年の第1四半期は原料安効果で業績がかさ上げされていただけに、通常に戻ることしは表面的に見劣りしやすい」と、ドルトンの松本氏は分析する。また、米グーグルの親会社アルファベットが24日に発表した第2四半期の1株利益はアナリスト予想を上回ったが、株価は時間外取引で3%超下落した。内外主要企業の決算内容やその反応を見極めたいとして、買いは手控えられた。

  もっとも、日本企業の業績期待は根強く、株価指数の下げは限定的だった。「世界経済が悪くない中、日本企業は輸出が伸びている恩恵を享受している」と、SMBCフレンド証券投資情報部の松野利彦チーフストラテジストは指摘する。バリュエーションの高い米国株ではアルファベットのように好業績が多少織り込み済みとなっている面があるのに対し、「日本株は織り込みが限定的」だという。国際通貨基金(IMF)が24日公表した最新の世界経済見通しによれば、ことしの日本の成長率予想は1.3%と4月時点から0.1ポイント引き上げられた。

  東証33業種ではパルプ・紙や空運、ゴム製品、化学、繊維、不動産、卸売など27業種が下落。石油・石炭製品や輸送用機器、非鉄金属、銀行、証券・商品先物取引など6業種は上昇。輸送用機器ついてドルトンの松本氏は、これまでの株価下落で投資家の決算期待値が低くなっていることなどを挙げた。東証1部売買代金上位では4-6月期営業利益は前年同期比1割減との報道を受けたNTTドコモ、今期の純利益計画を下方修正した昭和電工が安い。7月度の既存店売上高が9.2%増だったニトリホールディングス、アマゾンに1.7倍の運賃値上げ要請との報道が好感されたヤマトホールディングスは高い。

  • 東証1部の売買高は14億9756万株、売買代金は1兆8866億円。売買代金は6月26日以来1カ月ぶりの低水準
  • 東証1部の値上がり銘柄数は593、値下がりは1297
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