米銀ウェルズ・ファーゴは、顧客に無断で多数の口座を開設したことが昨年発覚し、監督当局の厳しい目に既にさらされているが、傘下証券部門の富裕層顧客の口座数万件に関係する部外秘情報を弁護士が未承認のまま外部に流出させたことが判明し、監督機関が新たな調査に動いている。

  事情に詳しい関係者の1人によれば、ウェルズ・ファーゴの現職行員と元行員の兄弟間の訴訟に関係する情報のやりとりで、代理人の弁護士に誤ってデータが提供されたことを受けて、監督機関が情報流出を巡る事情聴取を開始した。事情の説明を受けた関係者の1人によると、ウェルズ・ファーゴは、これらの口座が全て北東部の一つの証券支店に属すると断定した。

  非公開情報であることを理由に関係者が匿名を条件に語ったところでは、米金融取引業規制機構(FINRA)の担当者は、情報流出がどのように発生し、どうしてウェルズ・ファーゴが気付かなかったか情報を得るため、係争に関係する弁護士の少なくとも1人に非公式に接触。別の関係者は、同行の弁護士らが情報流出について監督機関に接触する手続きを取っていると述べたが、どの監督機関かは明らかにしていない。

  FINRAの広報担当レイ・ペレキア氏は、現時点でコメントはないと回答。証券取引委員会(SEC)のジュディス・バーンズ報道官は、コメントを控えている。消費者金融保護局(CFPB)と通貨監督局(OCC)にもコメントを求めてメッセージを残したが、これまでのところ返答はない。

  ウェルズ・ファーゴは「さらにデータが拡散しないよう確実を期すために法的措置を講じているところであり、その迅速な返還を求めている。この問題を引き続き徹底的に調査し、その結果に基づいて是正措置を含む適切な対応を行う」と発表文で説明した。

  ウェルズ・ファーゴ・アドバイザーズの元マネジングディレクター、ゲーリー・シンダーブランド氏の弁護士が今月、ウェルズ・ファーゴの顧客約5万人分の氏名や社会保障番号、勘定残高といった情報の入ったファイルを受け取ったと米紙ニューヨーク・タイムズが先に報じていた。同紙によれば、少なくとも2300万ドル(約25億5200万円)を投資する「著名なヘッジファンド資産家」の持ち高の詳細もファイルの一つに含まれていたという。

原題:Wells Fargo Said to Get Regulatory Questions After Breach (1)(抜粋)

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