中国の不動産開発で財を築いた許栄茂氏が出資する香港の金融会社、茂宸集団(メーソン・グループ・ホールディングス)は、少なくとも30億ドル(約3330億円)の資産を運用するオフショアのウェルスマネジメント事業をゼロから立ち上げるため、買収を計画している。

  茂宸のアレックス・コ最高経営責任者(CEO)とジョエル・チャン最高執行責任者(COO)は先週行われた香港でのインタビューで、同社が買収あるいは提携に向けて複数の企業と交渉中であることを明らかにした。年内の発表を目指しているという。チャン氏(49)は茂宸が踏み切る可能性がある取引の例として、昨年行われた復星国際によるドイツのプライベートバンク買収を挙げた。

  コCEO(58)は、「われわれは世界のアセットアロケーションビジネスに参入する金融プラットフォームを構築中だ」と説明。「銀行買収は複雑なように聞こえるかもしれないが、欧州には良く管理され、各国で状態の良いさまざまな規模の銀行が多く存在する」と述べた。

  茂宸がウェルスマネジメント事業で主にターゲットとするのはオフショア投資の意欲を強め、厚みを増しつつある中国の富裕層となる見通し。アジアではUBSグループやクレディ・スイス・グループなどのプライベートバンクが富裕層の資産運用を巡りしのぎを削っており、競争が激しい市場に参入することになる。

  茂宸は顧客に対する品ぞろえ拡充を目指しており、アジアの保険会社も買収・提携の対象になっているとコCEOは話した。茂宸に出資する許栄茂氏は中国の不動産開発会社、世茂房地産の創業者で会長。茂宸には昨年9月に出資を始め、株式17%を保有する第2位の株主。

原題:Billionaire-Backed Mason Plans Acquisitions to Build Wealth Unit(抜粋)

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