24日の東京株式相場は続落。米国の政策不透明感から為替がドル安・円高に振れたほか、米金利の低下が懸念された。自動車やゴム製品など輸出株、保険や銀行など金融株が安く、陸運や医薬品など内需株も下落。

  TOPIXの終値は前週末比8.42ポイント(0.5%)安の1621.57、日経平均株価は124円8銭(0.6%)安の1万9975円67銭。

  アセットマネジメントOneの荻原健チーフストラテジストは「米国企業の足元の決算はまちまち。米国株高は業績改善が大きな要因だっただけに、良い材料が無くなってくると政治面がフォーカスされてくる」と指摘。米企業の業績改善ペースが現状程度なら「米国株中心にリスクオンの流れが後退し、日本株にもマイナス要因」だと述べた。

東証内の株価ボード
東証内の株価ボード
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  米ホワイトハウスは空席となっていた広報部長にアンソニー・スカラムッチ氏を起用、スパイサー大統領報道官は辞任した。また、セッションズ司法長官とロシアのキスリャク駐米大使は2016年の米大統領選期間中、ロシアにとって重要な政策課題を含む選挙戦に関連する問題を議論していた、と米紙ワシントン・ポストが伝えた。

  東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストは、「トランプラリー下でドルが買われたのは米大統領による景気・財政政策への期待だった。オバマケア代替法案もまだ終わっていない中、政権が混乱すればさまざまな問題が解決しなくなる」と警戒する。

  為替市場ではトランプ大統領の政策課題の推進が難しくなるとの見方からドル売りが強まっており、きょうのドル・円相場は一時1ドル=110円70銭台と、1カ月ぶりのドル安・円高水準に振れた。21日の日本株終値時点は111円89銭。大和証券投資戦略部の高橋和宏株式ストラテジストは、「決算がこれから本格化する中、輸出企業の今期前提為替レートの平均である1ドル=109円以上に円高が進むようなら、マイナス材料視されやすくなる」と話した。

  また、21日のニューヨーク原油先物は供給過剰懸念から2.5%安の1バレル=45.77ドルと続落し、米10年債利回りも低下した。米国株市場はエネルギー株が安くなったほか、通期利益が予想レンジの下限近くになる可能性が高いとの見通しを示したゼネラル・エレクトリックが2.9%安となりS&P500種株価指数の下落寄与度トップとなった。「米国株は全体のバリュエーションが高いだけに、アルファベットやフェイスブックなど今後発表される主要企業の決算などが想定通りの業績改善にとどまるとさらに上に行きにくい」と、アセットOneの荻原氏はみている。

  もっとも、株価指数は午後にかけて下げ渋り、東証1部では値上がり銘柄数が値下がりを上回るなど下値を売る動きは限られた。大和証の高橋氏は「日本株は為替だけに期待しているわけではない。景気改善による最高益更新への方向性は見えている」との見解だ。日経平均の5週移動平均線の2シグマ水準が1万9935円であり、テクニカル的には同水準近辺が「下限として意識されやすい」とも話していた。

  東証1部33業種はゴム製品や保険、医薬品、石油・石炭製品、陸運、証券・商品先物取引、鉱業、輸送用機器など30業種が下落。繊維と小売、不動産の3業種は上昇。売買代金上位では、22日の日本経済新聞報道をきっかけに、通期業績計画の据え置き観測が広がった花王が下落。4ー6月決算は期待値を上回るほどではなかったと野村証券が指摘した東京製鉄も下げた。半面、安藤・間や東レ、ケネディクスは高い。

  • 東証1部の売買高は15億6143万株、売買代金は1兆9164億円
  • 値上がり銘柄数は1061、値下がりは812
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