JPモルガン・チェースバンク・オブ・アメリカを含む大手米銀10行は4-6月(第2四半期)に、2007年第2四半期に記録した過去最高にわずか数億ドルに迫る合計300億ドル(約3兆3400億円、ブルームバーグまとめ)の利益を確保した。07年当時の金融業界は崩壊へと向かっていたが、現在では銀行規制が緩和の危機に立たされている。

  銀行業界はリスク抑制を目的に敷かれた規制に反発、資本市場を圧迫し企業や消費者への融資を渋る原因になっていると批判している。トランプ米大統領もこうした不満をくみ取る形で、規制当局に緩和の道を模索するよう指示した。しかし今年第2四半期の銀行決算では、トレーディング収入が低迷したにもかかわらず、融資業務による利益が全体を押し上げる結果となった。

  2010年に施行された金融規制改革法(ドッド・フランク法)に名を残したバーニー・フランク元下院議員は、「われわれが成立させた法律は銀行の収益能力を一切損なっていないことが、これで証明された」と述べ、銀行は経済を支えていると指摘した。「しかも特筆すべきなのは、規制が銀行融資を減少させているとのトランプ氏の主張と食い違うことだ。融資できないのに銀行が記録的な利益を上げることができようか。トレーディングが低迷している現状ではなおさらのことだ」と述べた。

  6月に米連邦準備制度理事会(FRB)が発表したストレステスト(健全性審査)の結果では、34行すべてが資本還元計画を承認された。全行合格は2009年に同テストが開始されて以来初めてのこと。銀行業界はこれを根拠に規制緩和の機運が高まっていると主張するが、規制支持派は異論を唱える。

  ウォールストリートを監視するベター・マーケッツのデニス・ケレハー社長は、経済成長の継続とより広い繁栄の共有につながると評価した上で、「しかしこれもまた、ワシントンにはびこる心ない規制緩和主義者によって直接脅かされている。彼らはアメリカが抱える病のほとんどがドッド・フランク法のせいだと、根拠のない攻撃を続けている」と警告した。

原題:Bank Profits Near Pre-Crisis Peak in U.S. Despite All the Rules(抜粋)

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