欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル続落、米大統領報道官辞任で下げ幅拡大

  21日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。ユーロは上昇し、週間でも1.7%高となった。欧州中央銀行(ECB)が景気支援策の縮小に向かう兆候を受け、投資家のユーロに対する見方がより好意的となった。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.3%低下し、昨年5月以来の安値となった。ユーロは対ドルで0.3%高の1ユーロ=1.1663ドル。ドルは対円で0.7%下げて1ドル=111円13銭。

  ホワイトハウスがアンソニー・スカラムッチ氏を広報部長に起用し、その後にスパイサー大統領報道官が辞任したことを受けて、午後の取引でドル売りが再燃した。ドルはその前の段階ですでに、モラー特別検察官によるロシア疑惑捜査の影響でトランプ大統領の政策課題推進が困難になるとの懸念から下落圧力を受けていた。

  ユーロは上昇し、ブルームバーグ・ユーロ指数は今週1.5%高となった。資産購入プログラムの縮小に関してこの秋協議するとECBが示唆したことから、トレーダーはそれに先回りする動きに出た。

  ドルは円に対し、終盤にかけて下げ幅を拡大。一時は米国債利回りの低下を背景に111円01銭まで下げた。トレーダーらによると、日本銀行が政策金利をゼロ近辺に据え置いていることから円は総じて守勢が続く見通しだが、豪ドル・円やポンド・円など一部のクロス取引が巻き戻される中で円は支えられている。

  豪ドルは米ドルに対し反落。オーストラリア準備銀行のデベル副総裁が政策決定会合の議事録について、タカ派的な解釈に反対の意を表明したことと、自国通貨が下落すれば景気の支えになると述べたことが材料視された。
原題:Dollar Ends Week at 13-Month Low as Euro Surges(抜粋)

◎米国株:小幅安、トランプ氏捜査を警戒-GE決算に失望

  21日の米国株式相場は小幅安。トランプ米大統領に対する捜査で経済政策が行き詰まる可能性があるとして、市場で懸念されている。ゼネラル・エレクトリック(GE)の決算も失望を招いた。

  S&P500種株価指数は0.1%未満下げて2472.54。ダウ工業株30種平均は31.71ドル(0.2%)安い21580.07ドル。GEが値下がり率トップとなった。ナスダック総合指数は0.1%未満の値下がり。
  政治に引き続き市場の注目が集まっている。この日はホワイトハウスのスパイサー報道官が辞任したほか、トランプ大統領は米スカイブリッジ・キャピタル創業者のアンソニー・スカラムッチ氏(53)をホワイトハウスの広報部長に起用した。

  トランプ大統領はまた、モラー特別検察官が率いるロシア疑惑捜査の拡大に備え、自身の弁護団を刷新した。ジョン・ダウド弁護士は自身がロシア疑惑捜査に関する大統領の主任弁護士となり、マーク・カソウィッツ氏の役割は縮小すると述べた。

  この日のS&P500種の業種別指数ではエネルギー株が0.9%安と、値下がり率トップ。原油価格の下げが響いた。資本財・サービス株は0.2%下落。ゼネラル・エレクトリック(GE)は2.9%安。同社は通期利益について、同社予想レンジの下限近くになる可能性が高いとの見通しを示した。

  一方、安全性が求められる中、公益事業や不動産、生活必需品株は上昇した。

  ボラティリティ指数(VIX)は2.5%低下の9.34と、1993年12月以来の低水準となった。
原題:S&P 500 Stalls at Record Amid Trump Drama, Earnings; VIX Sinks(抜粋)
Stocks Fall, Dollar Sinks as Politics Take a Toll: Markets Wrap(抜粋)

◎米国債:上昇、原油安による株価下落受け-10年債2.24%

  21日の米国債相場は上昇。原油相場の下落が影響して株式相場が軟調に推移したことが手掛かりとなった。

  この日は朝方から原油が下げ、これに反応して株式相場ではエネルギー銘柄を中心に売られた。そうした中、米国債は午前中から上昇。ただ午後にはリアルマネー系の間で長期債を売る動きが見られ、上げをやや縮小した。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.24%。30年債利回りは2bp下げて2.81%。

  この日は幅広い年限で米国債が上昇したが、長期債に比べて短期債は上げが小幅だった。2年債利回りは1bp低下の1.34%

  ニューヨーク原油先物市場ではこの日、ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が続落。2週間ぶりの大幅安となった。石油輸出国機構(OPEC)加盟国の7月の原油生産量が今年の最高になるとのリポートを受け、供給過剰懸念が強まった。
原題:USTs Steady as Stocks Near Lows; Heavy Eurodollar Spread Volumes(抜粋)
原題:Treasuries Gain, Front-End Lags as Oil Slide Weighs on Stocks(抜粋)
原題:Oil Slides Most in Two Weeks as OPEC Production Is Seen Rising(抜粋)

◎NY金:続伸、5週ぶり高値-トランプ氏捜査でドル下落

  21日のニューヨーク金先物相場は続伸。トランプ米大統領を巡る捜査を背景にドルが下落したことが手掛かり。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比0.7%高の1オンス=1261ドルで終了。一時は時間外取引で0.8%高の1261.80ドルと、中心限月としては6月15日以来の高値をつけた。12月限は週間では2.1%上昇。

  「ドルは容赦ない売りを浴びており、それによって金価格が押し上げられている」-シンク・マーケッツUKのチーフマーケットアナリスト、ナイーム・アスラム氏。「トランプ氏に関する捜査が進行していることも金価格に影響を及ぼしている」。

  銀先物も上昇。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナ先物は値上がり、パラジウムは下落。
原題:PRECIOUS: Gold Climbs to 5-Week High as Trump Probe Hurts Dollar(抜粋)

◎NY原油:続落、2週間ぶり大幅安-OPECの生産増観測で

  21日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は続落。2週間ぶりの大幅安となった。石油輸出国機構(OPEC)加盟国の7月の原油生産量が今年の最高になるとのリポートを受け、供給過剰懸念が強まった。

  OPECの7月の原油供給量は日量3300万バレルを上回り、昨年12月以来の高水準になる見通しだと、タンカー追跡会社ペトロ・ロジスティクスがリポートで明らかにした。

  トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード)の市場調査担当マネジャー、ジーン・マクギリアン氏は電話インタビューで、「相場が一段高となるには、在庫水準が低下している確証が必要だ」と指摘。それがなければ、「上値追いは難しいだろう」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日比1.15ドル(2.5%)安い1バレル=45.77ドルで終了。約1週間ぶりの安値水準となった。ロンドンICEの北海ブレント9月限は1.24ドル下落の48.06ドル。
原題:Oil Slides Most in Two Weeks as OPEC Production Is Seen Rising(抜粋)

◎欧州株:ストックス600下落-談合疑惑浮上で自動車株に売り

  21日の欧州株式相場は下落し、指標のストックス欧州600指数は10日ぶり安値で引けた。ドイツの自動車メーカーの談合疑惑が浮上し、自動車株はここ1年余りで最もきつい下げとなった。

  指標のストックス欧州600指数は前日比1%安の380.16で終了。ユーロ高も輸出株に下押し圧力をかけた。週間では1.7%下落し、3週間ぶりの下げとなった。

  独誌シュピーゲルの報道によれば、フォルクスワーゲン(VW)とダイムラーは過去数十年に繰り返された自動車技術に関する協議は競争法に反した可能性があると、独規制当局に通知した。

  欧州中央銀行(ECB)は秋に刺激策を見直すとドラギ総裁が20日に述べたことなどを手掛かりに、外国為替市場ではユーロが上昇。これもユーロ圏の株価に重しとなった。同総裁の「しっかりとした景気回復」という発言は、株式トレーダーにはほとんど影響しなかった。

  来週はダイムラーやドイツ銀行、サンタンデール銀行など、ユーロ・ストックス50指数を構成する企業の半分以上が決算を発表する。
原題:European Stocks Slide as Carmakers Tumble on Collusion Report(抜粋)

◎欧州債:総じて上昇、ECB後の堅調続く

  21日の欧州債市場ではユーロ圏諸国の国債が総じて上昇。ECBが10月にテーパリングに関する判断を下すとの見方が、キャリー取引の環境を魅力的にしている。今後10日間に大規模な償還を控え、月末のデュレーション延長が平均を上回っていることも追い風となった。

  ドイツ10年債利回りは約3bp低下した後、約0.50%で終了。準中核国債と周辺国債も上昇。
原題:Core Bonds Underpinned Post-ECB; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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