20日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落し、ユーロが上昇した。ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁の発言に加え、昨年の米大統領選挙におけるドナルド・トランプ氏陣営とロシアとのつながりに関する捜査がトランプ氏や関係者のビジネスにまで広がったとの報道が材料視された。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.3%下落。モラー特別検察官がロシア疑惑捜査の対象を拡大したと報じられた後に短時間で大きく下げ、11カ月ぶりの低水準となった。ユーロは対ドルで1%高の1ユーロ=1.1631ドル。ドルは対円で0.1%下げて1ドル=111円91銭。一時は6月27日以来の安値となる111円48銭まで下げた。

  ドラギECB総裁は量的緩和について、その将来の軌道を巡る協議を秋以降に持ち越すことにしたと発言。これを引き金に、まずユーロが上昇した。その後、ロシア疑惑捜査を巡る報道を受けてドルが売りを浴びた。ドルには今週初めから、トランプ政権の政策課題行き詰まりを懸念して下落圧力がかかっていた。

  ドラギ総裁は、インフレはECB目標水準にいずれ達するはずだとに自信を示し、経済見通しについても前向きな姿勢をのぞかせた。これを受けてユーロは対ドルで上伸し、一時は1.1658ドルをつけた。ドラギ総裁記者会見の後にアナリストらは、ユーロには2015年8月につけた1.1714ドルまで上昇余地があるとの見方を示した。

  その他の通貨では、ポンドがドルに対し一時約1週間ぶりの安値となる1ポンド=1.2933ドルまで下げた。ロンドンを拠点とするトレーダーらは、このポンド下落について、ニュースに反応したのではなく、売買注文が原動力だったようだと指摘。その後、ポンドは値を戻した。

原題:Dollar Sinks, Euro Hits 23-Month High on ECB, Mueller Probe (抜粋)

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