20日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  TDK(6762):前日比4.7%高の7990円。UBS証券は投資判断を「中立」から「買い」に、目標株価を7150円から9600円に上げた。車載・産機向けをけん引役に受動部品が成長、来期以降センサー事業が貢献と期待でき、株価は割安感がありダウンサイドよりもアップサイドが大きいと指摘。株式市場は買収したインベンセンスのリスクのみに注目しているが、第1四半期決算で営業利益ガイダンスが据え置きないし小幅の下方修正に留まれば、株価は今後の業績回復期待を織り込むとみる。

  住友化学(4005):3.5%高の678円。米子会社のべーラントUSAが開発した誘引ベイト剤を日本に導入すると20日午前に発表した。同剤は強い毒を持つアリ「ヒアリ」問題が顕在化したオーストラリア、ニュージーランドなど各国の行政当局で使用されている実績があり、高い評価を得ている。環境省によると、ヒアリは大阪南港(大阪市)や名古屋港(名古屋市)で相次いで発見されたほか、関東では、東京都品川区や茨城県常陸太田市などでも確認されている。

  ディー・エヌ・エー(2432):3.7%安の2556円。みずほ証券は、19日に事業戦略説明会を開催したが、短期的な株価材料に欠けるとの見方を示した。説明会では、最も株価へのインパクトが大きいと考えられる任天堂との協業アプリの次回作に関するアップデートや発表がなかったと指摘。懸案のキュレーション事業に関する経営判断も公表されなかったとした。

  富士フイルムホールディングス(4901):2.6%高の4188円。アルツハイマー型認知症治療薬「T-817MA」の米国第2相臨床試験で、罹病期間が短い患者群で認知機能低下の進行を大幅に抑制することを確認したと19日に発表した。脳脊髄液中のリン酸化タウ減少、脳内の海馬萎縮抑制の効果も確認。ジェフリーズ証券は、T-817の進捗(しんちょく)状況は明るくなっていると指摘。ブリストル・マイヤーズ スクイブとバイオジェンは認知症治療薬関連で7億ドル相当のライセンス契約を年初に締結しており、富士フイルムも数億ドルのライセンス収入となる可能性もあるとの見方を示した。

  中外製薬(4519):4.9%高の4715円。みずほ証券は投資判断を「アンダーパフォーム」から「中立」に、目標株価を3380円から4600円に上げた。ALK変異陽性非小細胞肺がん治療薬の「アレセンサ」と血友病治療薬「エミシズマブ」の売上高を増額。特にロシュグループにおける「エミシズマブ」のピーク年商は3000億円を超えると予想した。
 
  東海カーボン(5301):7.4%高の758円。ジェフリーズ証券は目標株価を800円から970円に引き上げ、投資判断「買い」を継続した。黒鉛電極のサイクルは始まったばかりで、今後18カ月は継続するとみており、予想以上の価格上昇に自信を強めていると指摘した。18年12月の営業利益予想を119億円から201億円、再来期を128億円から223億円に増額した。

  マルハニチロ(1333):8.2%高の3160円。4-6月期経常利益は前年同期比3割増の85億円だったもようと20日付日本経済新聞朝刊が報じた。為替差益が押し上げ、水産物の輸入も伸びたとしている。

  太平電業(1968):11%高の1553円。野村証券は投資判断「買い」で調査を始めた。国内の発電所などインフラ設備は高経年化を背景にメンテナンスなどのニーズが高まっており安定した利益成長が見込まれるとした。野村証では、中小型株のユニバース強化の一環として、同社を含めた16社を「買い」で調査を開始しており、フージャースホールディングス(3284)が8%高、エス・エム・エス(2175)が4.9%高、リンクアンドモチベーション(2170)が4.4%高などとなった。

  半導体装置関連:東京エレクトロン(8035)が1.6%高の1万6395円、アドバンテスト(6857)が1.8%高、ディスコ(6146)が2.3%高など。蘭ASMLの7-9月の売上高見通しは、新規受注獲得などでアナリスト予想を若干上回った。ゴールドマン・サックス証券は、ASMLの決算で高水準の第2四半期受注や中国半導体投資の寄与が確認できた点は、日本の半導体製造装置企業に対しても前向きな示唆と評価した。

  スタートトゥデイ(3092):3.5%高の2894円。モルガン・スタンレーMUFG証券は投資判断を「イコールウエート」から「オーバーウエート」に、目標株価を2300円から3000円に引き上げた。流通総額25-30%の成長が維持できれば、限界利益率50%程度のオペレーティングレバレッジで電子商取引(EC)業界トップの利益成長率になると分析した。 

  宇部興産(4208):4.3%高の313円。みずほ証券は目標株価を340円から350円に上げ、投資判断「買い」を継続した。高度の産業集積とニッチ領域における豊富な知財を有効活用する事業構造は合理的と評価。セメントの交易条件悪化などを想定するものの、定修差やリチウムイオン二次電池用部材拡大などにより、18年3月期営業利益は前期比80億円増の430億円(会社計画400億円)まで回復すると予想する。

  VOYAGE GROUP(3688):6%高の2738円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は投資判断「オーバーウエート」、目標株価3150円で調査を開始した。グーグルの「認定パートナー」としての売り上げ拡大機会が到来していると分析。17年9月期営業利益は24億円と会社計画18億円を上回ると試算、来期は28億円、再来期は33億円と予想した。

  ブロードリーフ(3673):7.8%高の770円。1-6月期(第2四半期)の営業利益は従来計画比52%増の9億1000万円になったようだと20日午前に発表した。売上収益はシステム販売分野で当初計画を若干下回ったものの、継続的に実施したコストコントロールが奏功した。
 
  安永(7271):300円(20%)高の1783円ストップ高。18年3月期の営業利益計画を7億4000万円から12億円に上方修正すると20日に発表した。前期比では減益率が50%から18%に縮小する。上期にエンジン部品の国内生産が増加し採算性が改善した上、機械装置事業の売り上げ増加やプロダクトミックスの改善も寄与する。

  ジェイ・エス・ビー(3480):20日に東証2部に新規上場した。初値は4280円で公開価格の3200円に対して34%高となった。1976年創業の京都学生情報センターが前身で、学生向け物件を中心とした不動産賃貸管理事業を展開。高齢者住宅も手掛けており、17年10月期の売上高は前期比5.3%増の359億円、営業利益は5.7%増の23億1600万円を計画している。終値は4750円。

  クロスフォー(7810):20日にジャスダック市場に新規上場した。初値は1051円と公開価格730円に対して44%高となった。ダイヤモンドのジュエリー、アクセサリーの製造や販売を手掛けており、宝石の中に十字の輝きを持たせるクロスフォーカットは日本で特許を持っている。17年7月期の売上高は前期比2.7%増の42億2300万円、営業利益は同27%減の7億2100万円を見込む。終値は1081円。

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