20日の東京株式相場は続伸。海外半導体関連企業の好業績や米国テクノロジー株の堅調が後押し、電機、化学株が上げ、原油市況の上昇が材料の石油株など幅広い業種が高い。日本銀行は現状の金融政策を維持する一方、物価目標の達成時期を先送りし、緩和状態が長期化するともみられた。

  TOPIXの終値は前日比11.14ポイント(0.7%)高の1633.01、日経平均株価は123円73銭(0.6%)高の2万114円59銭。TOPIXは年初来高値を更新し、2015年8月以来の水準。

  三井住友アセットマネジメントの石山仁チーストラテジストは、「世界的な景況感の改善に伴い、企業の輸出環境が上向いており、業績の上振れ期待が生まれやすい」と指摘。米テクノロジー株は、「本来売上高で買われる銘柄が多く、最終利益が上がってきていることは強いメッセージ」とし、日本のハイテク株にも恩恵が及ぶとの見方を示した。

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Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  欧州最大の半導体製造装置メーカーであるオランダのASMLホールディングは19日、7ー9月期(第3四半期)の売上高見通しを発表し、新規受注の獲得でアナリスト予想を上回った。ゴールドマン・サックス証券は、ASMLの決算で高水準の第2四半期受注や中国半導体投資の寄与が確認できた点は、日本の半導体製造装置企業に対し前向きな示唆と評価している。

  19日の米国株は、S&P500種株価指数が0.5%高の2473.83と連日で最高値更新と上昇。エネルギーや素材中心に上げた。アップル株が9日続伸するなどテクノロジー株も堅調。また、同日のニューヨーク原油先物は1.6%高の1バレル=47.12ドルと続伸。米エネルギー省の統計で原油、ガソリン在庫が引き続き減少し、供給過剰懸念が和らいだ。

  きょうの日本株は海外市況高や根強い業績期待を支援材料に買いが先行。円が弱含み始めた午前後半にやや上げ幅を広げ、日銀金融政策決定会合の結果を受けた午後は先物主導でさらに上昇、日経平均は一時136円高まであった。日銀は20日、長短金利操作付き量的・質的金融緩和の枠組みによる金融調節方針を据え置いた。同時に公表した経済・物価情勢の展望(展望リポート)では、物価上昇2%の達成時期を2018年度ごろから19年度ごろに先送りした。
 
  大和総研の小林俊介エコノミストは、日銀は物価見通しを下げざるを得ないということが市場に織り込まれていく中、「今回の結果はサプライズなしで安心感が漂う」と評価。ちばぎんアセットマネジメントの加藤浩史シニア・ポートフォリオ・マネジャーは、「欧米が金融正常化を目指す中、日銀は量的緩和を続けざるを得ず、しばらく円安が続く」とみている。きょうのドル・円は、午前の一時1ドル=111円70銭台から午後は112円20銭台までドル高・円安方向に振れた。

  東証1部33業種は水産・農林、化学、その他金融、石油・石炭製品、証券・商品先物取引、電機、医薬品、ゴム製品、鉱業など32業種が上昇。下落はその他製品の1業種のみ。売買代金上位では、UBS証券が投資判断を「買い」に上げたTDKが買われ、村田製作所や富士フイルムホールディングス、SUMCO、ルネサスエレクトロニクス、米国で販売するヒアリ対策剤を日本へ導入する住友化学も高い。半面、ファーストリテイリングやKLab、enish、ディー・エヌ・エーは安い。

  • 東証1部の売買高は16億5097万株、売買代金は2兆1145億円
  • 上昇銘柄数は1491、下落は399
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