昨年まで対ドルで3年連続で値下がりした韓国のウォンは、米利上げに加え、核兵器やミサイルを誇示する北朝鮮を巡る緊張の高まりが足かせとなり、2017年の勝ち組となるようには見えなかった。

  だが今年も半分余りを過ぎた今、ウォンは年初来でドルに対し7.5%上昇。アジア通貨では最も大きく上げている。5月に就任した文在寅大統領が国内経済で圧倒的な存在感を示してきた財閥、いわゆる「チェボル」を超えた富の配分とダイナミズムを目指すと誓っていることもあり、ウォン高が進行すると見込む向きもある。

  ウエスタン・アセット・マネジメントのアジア投資運用責任者デズモンド・スーン氏は、「過度に楽観的にはなりたくないかもしれないが、何らかの調整局面があれば買いの好機だ」と語った。1ドル=1150ウォン前後が取引を始める良い水準だとも指摘。ウォンは19日の取引でソウル時間午前10時40分(日本時間同)現在、1123.05ウォンで推移している。

  世界貿易が強含んでいることも、台湾ドルと共にウォンの買い材料となっている。国際通貨基金(IMF)は韓国の経常黒字が今年およびその後の2年間、対国内総生産(GDP)比で6%を超えると予想している。

  スーン氏は「皮肉なことに低金利通貨が値上がりしている」と述べた。韓国の10年国債利回りは2.24%で、米国債を若干下回る水準。一方、マレーシア債は4%、インド債は6.46%となっている。

原題:Won Bears Stymied as Rally Defies Rate Hawks and Missiles (1)(抜粋)

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