債券相場は下落。欧州中央銀行(ECB)の金融政策決定会合の結果発表を翌日に控えて、ドラギ総裁の発言内容に対する警戒感から、国内債市場では売り圧力が掛かった。

  19日の長期国債先物市場で中心限月9月物は前日比2銭高の150円19銭で取引を開始し、一時150円22銭まで上昇。その後は下落に転じて150円12銭まで水準を切り下げ、結局は4銭安の150円13銭で引けた。

  しんきん証券債券営業部の高井行夫金融市場アナリストは、「長期や超長期ゾーンは6月末の水準まで金利が低下しており、ECB会合を控えていることもあり、戻ったところは持ち高調整の売りが優勢になっている」と説明。一方で、「流動性供給入札の結果を受けて中期債がしっかりとしており、午後は長めのところにも波及した面もある」と言う。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の347回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高い0.07%で開始し、その後も同水準で推移した。新発20年物の161回債利回りは一時1bp高の0.59%、新発30年物の55回債利回りは0.5bp高の0.865%までそれぞれ売られた。

  新発2年物の378回債利回りは横ばいのマイナス0.11%、新発5年物の132回債利回りは横ばいのマイナス0.055%で推移した。

  財務省はこの日、残存期間1年超5年以下の銘柄を対象にした流動性供給入札を実施。入札結果によると、投資家需要の強弱を反映する応札倍率が4.63倍と、同ゾーンの前回入札時の4.55倍から上昇した。最大利回り格差がマイナス0.013%、平均利回り格差がマイナス0.016%となった。

流動性供給入札結果はこちらをご覧下さい。

ECB会合

  ECBは19日から2日間にわたり政策委員会会合を開催する。匿名で語った複数のユーロ圏当局者によると、ECB職員らは量的緩和策(QE)の将来的な道筋について、複数のシナリオを分析している。政策委員会はQEの先行きについて9月かそれ以降に決定する見込みで、そのための準備作業と考えられるという。

  しんきん証の高井氏は、「ドラギ総裁から金利上昇に配慮する発言が出れば、欧州の債券全般が戻して円債もしっかりする展開になる可能性がある」と予想。「米国の小売売上高や消費者物価指数(CPI)が2カ月連続で不振だったことも結構効いており、世界的に債券はしばらく戻り歩調ということではないか」とみる。

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