欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル、対ユーロで1年2カ月ぶり安値-政策不透明感で

  18日のニューヨーク外国為替市場ではドルが反落。対ユーロでは1年2カ月ぶり安値を付けた。2年間の猶予付きで医療保険制度改革法(オバマケア)を廃止する米上院共和党指導部の新たな案が議会通過を危ぶまれる中、トランプ政権が目指す減税など一連の政策課題の実現に対する期待がしぼんだ。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.5%低下。ユーロは対ドルで0.7%高の1ユーロ=1.1554ドル。一時は0.9%上げ、2016年5月以来の高値となる1.1583ドルを付けた。ドルは対円で0.5%下げて1ドル=112円07銭。

  欧州とアジアのトレーダーらによれば、最近になりドルショートを構築したモデル系ファンドやリアルマネー勢、マクロ系投資家がさらに売り持ち高を膨らませた。

  米国債利回りの大幅低下もドル相場下落に拍車をかけた。ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.26%と、6月末以来の低水準。

  ユーロはドルに対し、16年につけた高値の1ユーロ=1.1616ドルに接近した。アジア時間から上昇し、米共和党のマコネル上院院内総務が党独自のオバマケア代替法案の成立を断念したとの発言で一段高。1ユーロ=1.1500ドルの大台も優に超えた。

  トレーダーらは翌19日から開催される欧州中央銀行(ECB)政策委員会会合を考慮に入れたポジションを形成している。市場ではECBが政策金利と政策を現状維持すると予想されているが、緩和政策の一部を解除する方法をドラギ総裁が検討していることが示されるかどうかに投資家は注目している。アバディーン・アセット・マネジメントのパトリック・オドネル氏はリポートで、ECB会合は「とにかく論調が注目される」と指摘した。
原題:Dollar Slides to 14-Month Low vs Euro as Trump Agenda in Doubt(抜粋)

◎米国株:S&P500種とナスダックが最高値、テクノロジー株に買い

  18日の米国株はS&P500種株価指数が取引終盤にプラス圏に浮上し、過去最高値を更新。ナスダック総合指数も最高値を記録した。ネットフリックスやフェイスブックなどのテクノロジー株が買いを集めた。

  S&P500種株価指数は前日比0.1%未満上昇の2460.61と、最高値を更新。ナスダック総合指数は0.5%上昇して6344.30だった。一方、ダウ工業株30種平均は54.99ドル(0.3%)下げて21574.73ドル。
  
  テミス・トレーディングのマネジングディレクター兼株式トレーダー、マーク・ケプナー氏は「ボラティリティ指数(VIX)が10を下回り、この先2週間はテクノロジー企業の決算に注目する。非常に重要な要素だ」と述べ、「数週間前はテクノロジー株の売りが優勢だったが、それも変わった」と続けた。

  S&P500種業種別指数のうち金融は0.3%安。ゴールドマン・サックス・グループとバンク・オブ・アメリカ(BofA)はいずれも下落。地域銀行の株価も値下がりした。

  ゴールドマンが発表した4-6月(第2四半期)決算は債券トレーディング収入が40%減少した。1-6月(上期)の株式・債券トレーディング収入は10%減となり、過去11年超で最低の水準に落ち込んだ。

  BofAの4-6月決算では、米国の利上げにもかかわらず純金利収入が予想に反して減少した。信用の質改善とトレーディングの予想以上の堅調が寄与し、全体では増益となった。

  ネットフリックスは大幅上昇。4-6月の契約者数の伸びが予想を上回り、海外契約者数が初めて国内契約者数を上回ったことを明らかにした。7-9月の契約者数は440万人の純増となる見通し。
原題:Nasdaq Composite Reaches Record as Tech Shares Lead Advance(抜粋)
S&P 500, Nasdaq Composite Hit Records; Gold Climbs: Markets Wrap(抜粋

◎米国債:急伸、先物で大型のブロック取引-低金利長期化の見方優勢

  18日の米国債相場は急伸。米金融当局者から出てくる発言内容にかかわらず低金利は長期間続くと、米国債先物市場は確信を強めつつある。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比約6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.26%と、6月29日以来の低水準。200日移動平均の2.27%を下回り、50日移動平均の2.255%に接近している。

  相場は10年債先物の大型ブロック取引が2件成立した後に上昇が加速。この取引を行った投資家は、米国の利回りが低下に向かうとの見方を強めている、もしくはこれまでの金利上昇予想を放棄したかのどちらかだ。

  市場での低金利長期化の見方は既に、パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)やプルデンシャル・ファイナンシャルなどが支持している。また上院共和党が修正ヘルスケア法案を巡り十分な支持を集められなかったことで、トランプ政権の景気対策が順調に実施されるかどうか疑問が広がり、低金利長期化の見方は18日に強まった。

  さらに、先週発表された一連のインフレ指標が市場予想を下回ったこともあり、金融当局による年内の追加利上げが当局者の予測通りに実施されるかどうか疑問視する向きが強まっている。

  市場に織り込まれる年末までの利上げ確率は、ここ2週間で米国債利回りとともに低下している。利上げ確率は現在40%。7日時点では60%だった。

  10年債利回りは過去7営業日のうち6営業日で低下した。
原題:Treasuries Soar as Big Futures Trades Show Bulls Are in Control(抜粋)

◎NY金:続伸、6月末以来の高値-ドル下落で需要強まる

  18日のニューヨーク金先物相場は続伸。ここ7営業日では6日目の上昇となった。ドルが11カ月ぶり安値に下げたことが背景。ヘルスケア法案での挫折に続き、トランプ米政権が経済政策を前進させることは難しくなるとの見方も広がった。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は前日比0.7%高の1オンス=1241.90ドルで終了。一時は0.8%高の1243.90ドルと、6月30日以来の高値をつけた。

  「リスク回避モードが本格化している」-シンク・マーケッツUKのチーフマーケットアナリスト、ナイーム・アスラム氏。「投資家センチメントは悲観的だ。全て米ヘルスケア法案に左右されている」。

  銀先物9月限は一時1.3%高の16.31ドルと、中心限月としては3日以来の高値。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナ先物はほぼ変わらず、パラジウムは下落でそれぞれ引けた。
原題:PRECIOUS: Gold Reaches 2-Week High as Dollar’s Woes Boost Demand(抜粋)

◎NY原油:反発、サウジが追加輸出削減を検討との報道で

  18日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は反発。サウジアラビアが追加輸出削減を検討しているとの報道が買いを誘った。

  サウジはリビアとナイジェリアの生産増加を相殺するため、単独でさらに日量100万バレルの輸出削減を検討していると、英コンサルタント会社ペトロリアム・ポリシー・インテリジェンスが関係者の話を基にリポートで明らかにした。

  スコシアバンク(トロント)の商品ストラテジスト、マイケル・レーベン氏は電話取材に対し、「市場は確証を待っている。最近は多くの話が聞かれる」と指摘。サウジが実際に輸出を削減するというのなら、投資家がそれを信用するにはタンカーのデータが必要になると述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前日比38セント(0.8%)高い1バレル=46.40ドルで終了した。ロンドンICEの北海ブレント9月限は42セント上昇の48.84ドル。
原題:Oil Rises on Report Saudi Arabia Considering More Export Cuts(抜粋)

◎欧州株:下落、通貨高が利益圧迫との懸念で-鉱山株は7日ぶり下落

  18日の欧州株式相場は下落。指標のストックス欧州600指数は月初来最大の下げとなった。通貨高が輸出企業の利益を圧迫するとの懸念が広がった。鉱山株は7営業日ぶりに値下がり。

  ストックス600指数は前日比1.1%安の382.58で終了。鉱業やテクノロジーなど景気動向に敏感な業種が売られた。トランプ米大統領の経済政策の行き詰まりからドルが下げ、ユーロは3日続伸している。欧州中央銀行(ECB)は週内に金融政策を決定する。
  鉱山株指数は4週間ぶりの大きな値下がり。前日は約4カ月ぶりの高水準で取引されていた。

  個別銘柄では、スウェーデンの無線ネットワーク機器メーカー、エリクソンが16%下落。利益率と売上高が予想を下回ったことが嫌気された。フィンランドの競合であるノキアは3.5%下げた。ドイツのオンライン通販会社ザランドは8.3%安。第2四半期の利益見通しが市場予想を下回ったことが売り材料。
原題:European Stocks Fall Most in July on Euro Gain, Tumble in Miners(抜粋)

◎欧州債:周辺国債上昇、キャリー取引で-ドイツ債との利回り格差縮小

  18日の欧州債市場ではユーロ圏中核国の国債が上昇。午前は6月の英インフレ率が予想に届かなかったことで買われた英国債に追随。ユーロ上昇で欧州株が下げたほか、米国債の上昇も支援要因となった。

  ドイツ10年債利回りは約2bp低下。ユーロ高・ドル安で輸出株が売られ、ドイツ株の指標であるDAX指数を中心に株価指数は下げた。

  周辺国債はこの日も比較的堅調で、キャリー取引が支えた。ドイツ国債に対するイタリアとスペインの10年債利回り上乗せ幅は2-3bp縮小した。
原題:Peripherals Gain, Carry Is Back; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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