欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル下落、CPIや小売売上高が予想下回る

  14日のニューヨーク外国為替市場でドルが下落。朝方発表された米消費者物価指数(CPI)と小売売上高が市場予想を下回り、金融政策の先行きを巡り不透明感が高まった。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で0.7%下げて1ドル=112円53銭。対ユーロでは0.6%安の1ユーロ=1.1470ドル。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.7%低下した。

  イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長は今週の議会証言で、政策金利について、経済における需要と供給の適度なバランスを保つ水準にする上で「今後はそれほど大きく引き上げる必要はない」と指摘した。市場では年末までの利上げ確率が40%程度に低下した。

  連邦公開市場委員会(FOMC)は7月25ー26日に金融政策会合を開く。政策金利は据え置かれると予想されている。

  この日は主要10通貨のうち特にオーストラリア・ドルと英ポンドが対ドルで上昇した。  
  6月の米CPI総合は前月比変わらず。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は0.1%上昇。前月は0.1%低下だった。小売売上高は前月比0.2%減少。エコノミスト予想は0.1%増だった。
原題:Dollar Tumbles to 10-Month Low as CPI, Retail Sales Fall Short(抜粋)

◎米国株:続伸、S&Pとダウ最高値更新-物価見通し不透明

  14日の米国株式相場は続伸。S&P500種株価指数とダウ工業株30種平均はともに最高値を更新した。6月の米消費者物価指数と小売売上高が市場予想を下回ったことを背景に、低金利が長期化するとの楽観が広がった。高配当株やテクノロジー株が堅調に推移した。

  S&P500種株価指数は前日比0.5%上昇の2459.27。ダウ工業株30種平均は84.65ドル(0.4%)上げて21637.74ドル。ナスダック総合指数は0.6%高。
  この日はJPモルガン・チェースとシティグループが4-6月(第2四半期)決算を発表。JPモルガンは過去1年間の利益が大手米銀としての過去最高を記録した。シティグループは投資銀行の好調に助けられ、1株利益がアナリスト予想を上回った。

  S&P500種の主要10指数では、不動産や公益事業、生活必需品株指数が大きく上昇した。一方、金融株は下落。JPモルガンは0.9%、シティグループは0.5%いずれも値下がりした。

  6月の消費者物価指数(CPI)総合は前月比変わらず。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は0.1%上昇。前月は0.1%低下だった。

  6月の米小売売上高は前月比0.2%減少。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想は0.1%増だった。これで2カ月連続のマイナスとなった。
原題:U.S. Stocks Steady After Data as Bank Shares Drop With Earnings(抜粋)
S&P 500 Hits Record as Inflation View Turns Iffy: Markets Wrap (抜粋)
U.S. Stocks Rally to Record as Tech, Bond Proxies Lead S&P 500(抜粋)

◎米国債:反発、小売売上とCPI軟調-欧州債安で上げ縮小

  14日の米国債相場は反発。英国債をはじめとする欧州債の下落が重しとなり、朝方の高値から一部値を消した。午後には取引が細り、10年債先物は引けにかけて値動きが鈍った。イールドカーブは朝方からのスティープ化が持続した。

  ニューヨーク時間午後5時現在の10年債利回りは、前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げて2.33%。

  この日の相場上昇の大半は、6月の米消費者物価指数(CPI)と小売売上高の軟調が手掛かりとなった。CPIは前月比変わらずとなり、市場予想(0.1%上昇)を下回った。同月の小売売上高は市場の予想に反して前月比で減少し、2カ月連続のマイナスとなった。これを受けて10年債利回りは一時2.3%を割り込んだ。

  5年債と30年債の利回り差は105bpに拡大。同利回り差が広がるのは7営業日連続となる。

  フェデラルファンド(FF)金利先物市場が示唆する12月12・13日FOMCでの利上げ確率は、CPIの伸び減速を受け、7月5日の66%から45%に大きく低下。9月利上げの確率も、同24%から8%に下がった。この見通しの変化には、イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長が今週の議会証言でハト派的な見解を示したことも影響している。

  ジェフリーズのエコノミスト、トマス・サイモンズ氏(ニューヨーク在勤)は、「インフレに関する統計とイエレン議長発言があったので、期待は低下してしかるべきだ」と指摘。FOMCに「9月に向けた確かな計画がまだないことを示唆している」と続けた。
原題:Treasuries Bull Steepen After CPI, Pare Gains as EGBs Weigh(抜粋)
原題:Treasuries Surge After CPI, Retail Sales Miss Estimates(抜粋)
原題:Bond Traders Ratchet Back Expectations for More Fed Rate Hikes(抜粋)

◎NY金:反発、米CPIと小売売上高を受け利上げ見通し後退

  14日のニューヨーク金先物相場は反発。米消費者物価指数(CPI)が前月比変わらずとなったほか、小売売上高は予想外に減少し、米金融当局のインフレ目標達成への見通しは一段と不透明になってきた。金は週間ベースでは5月以来の大幅上昇。

  RBCウェルス・マネジメントのマネジングディレクター、ジョージ・ジロ氏は「弱いCPIは米金融当局のタカ派姿勢が後退し得ることを意味する」と指摘。「最近の金弱気派が買い戻している」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は前日比0.8%高の1オンス=1227.50ドルで終了。一時は1232.70ドルをつける場面もあった。週間では1.5%上げて、5月19日終了週以来の大幅上昇。

  銀先物も上昇。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナとパラジウムも値上がり。
原題:Gold Gains Most Since May as Economic Stumble Dims Rate Outlook(抜粋)

◎NY原油:5日続伸、強気材料相次ぎ需給見通しが好転

  14日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は5営業日続伸。需給への楽観を反映した。国際エネルギー機関(IEA)の月報や米エネルギー情報局(EIA)の週間在庫統計など、今週は強気材料が相次いだ。
  エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は電話取材に対し、「今週の市場では久しぶりに強気の材料が複数出てきた」と指摘。IEAが供給に問題がある一方で需要は上向いていると指摘したのは、「ここしばらく見られなかった重要な支援材料だ」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前日比46セント(1.00%)高い1バレル=46.54ドルで終了。終値ベースで今月3日以来の高値。週間では5.2%上昇した。ロンドンICEの北海ブレント9月限は49セント上昇の48.91ドル。
原題:Oil Caps Weekly Gains as Investors Perk Up on State of Market(抜粋)

◎欧州株:ストックス600小高い、鉱山株に買い-銀行株は値下がり

  14日の欧州株式相場は小幅上昇。米銀のトレーディング収入が低迷したことを受け銀行株が売られたものの、鉱山株への買いが全体を押し上げた。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.2%高の386.84で終了。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の12日の証言で米当局が政策引き締めを急がないとの楽観が高まり、同指数は前日までの2日間も上げていた。今週の上昇率は1.8%と、ここ2カ月余りで最大の上げとなった。
  鉱業株指数は3カ月ぶりの高水準に達した。南アフリカ政府がすべての国内鉱山について30%の黒人所有を義務付ける新規制の導入を中断したと、南ア鉱業会議所が明らかにしたことが手掛かり。

  一方、銀行株指数は下落。米シティグループとJPモルガン・チェースで市場部門の4-6月期収入がそれぞれ落ち込んだことが売り材料。投資銀行部門を抱えるドイツのコメルツ銀行、フランスのクレディ・アグリコル、イタリアのウニクレディトが大きく下げた。
原題:European Stocks Steady as Bank Declines Offset Gains in Miners(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債上げ解消、英国債安が重し-周辺国債は総じて上昇

  14日の欧州債市場ではドイツ国債が上げ幅を解消した。朝方のショートカバー需要と予想を下回った米インフレ率を手掛かりに上げたものの、英国債の下落が重しとなった。

  中核国の国債も一時買われた。ECBは資産購入プログラムをオープンエンドにしておくことを望んでいると、ロイター通信が事情に詳しい匿名の関係者の話を引用して報じたことが背景にある。

  最近のECB報告書の中での論議と一致した内容のため、一時的な上昇にとどまった。英国債は取引終了時間にかけて下落し、ドイツ国債を圧迫した。来週見込まれる大型の社債発行に備えたレートロックに注意が向かった。

  周辺国債は比較的堅調で、ドイツ10年債に対する国債利回り上乗せ幅はそれぞれ3bp程度縮小。13日はECBのドラギ総裁が8月下旬に米ワイオミング州ジャクソンホールで講演するとの報道を受けて、利回り上乗せ幅は広がった。
原題:Bunds Erase Gains as Gilts Pressure; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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