過去最低の表面利率(クーポン)0.001%で起債していた日本企業が、6月のホンダファイナンス債を最後に実質ゼロクーポン発行が難しくなっている。購入した投資家が日銀オペに応札すれば転売益が得られる「日銀トレード」が機能しなくなっているからだ。

  マイナス金利政策の下で社債買いオペ落札レートは昨年からマイナス圏となり、実質ゼロクーポン債でもより低い金利(より高い価格)で売却できた。しかし、オペの足切りレートは年明けから徐々に上昇し5月からプラス圏に浮上。転売益は得られなくなってきた。

  みずほ証券の大橋英敏チーフクレジットストラテジストは、オペ対象の社債(年限1-3年)が市場にまだ余っており、「クーポン0.001%で発行しようとしても投資家がついて来ない」と指摘。実質ゼロクーポン発行が終わったと言い切るのは尚早としながらも、今後、出口議論が本格化すれば「0.001%の起債は無くなるし、ベース金利が上がったらもう少しクレジットスプレッドがタイトになる状態がまた続く」と予想する。

  トヨタファイナンス4年債は14日、クーポン0.03%で条件決定した。12日には日産フィナンシャルサービス3年債は0.03%、リコーリース3年債は0.05%で起債した。3社はいずれも0.001%での起債実績がある。日銀は社債オペの購入額を7月の1500億円程度から、8月には1000億円程度に減らす予定。

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