14日の東京株式相場は上昇。欧米の長期金利上昇を受け、為替市場で円高の勢いが止まり、輸出セクター中心に業績上振れ期待が再燃した。輸送用機器や機械など輸出株、非鉄金属や鉄鋼、繊維など素材株中心に高い。業種別上昇率でトップの非鉄は、アルミ市況の急伸もプラス要因。

  一方、第3四半期決算で国内ユニクロ事業が低調だったファーストリテイリングが売られ、寄与度の大きい日経平均株価の上値を抑えた。14日の米国市場で消費者物価指数(CPI)や小売売上高など重要統計の発表があるほか、国内が3連休を控える点も相場全体の重し。

  TOPIXの終値は前日比6.37ポイント(0.4%)高の1625.48と3営業日ぶりに反発、日経平均株価は19円5銭(0.1%)高の2万118円86銭と小幅に続伸。

  アバディーン投信投資顧問の窪田慶太インベストメント・マネジャーは、「為替の円安推移が輸出企業中心にプラスに効いている。日本株は海外と比較し、割高感がそれほどあるわけではなく、買いやすい」と指摘。国内経済は安定的に成長している上、アジアも設備投資意欲が強く、経済好調な米国で「金利がなだらかに上昇すれば、新興国に与える影響は少ない。株式市場は落ち着いている」との認識も示した。

東証内
東証内
Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg

  13日の欧州債は、ドイツの10年債利回りが上昇。米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が8月のジャクソンホール・シンポジウムで量的緩和の将来について講演、ECBは9月7日会合で量的緩和の縮小計画の発表も検討している。この流れを受け、13日の米10年債利回りも2.34%と2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上げた。

  きょうのドル・円はおおむね1ドル=113円30ー50銭台で推移、前日の日本株終了時113円4銭からドル高・円安方向で取引された。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘投資情報部長は、「欧州ではECBのテーパリング開始の織り込みが継続し、イエレンFRB議長のハト派的発言の影響を相殺している。米長期金利は緩慢な上昇が続き、為替の落ち着きは日本株にプラス」とみる。

  きょうの日本株は朝方から上昇。取引開始時は株価指数オプション7月限の特別清算値(SQ)で、ブルームバーグ・データの試算では日経平均型で2万151円83銭と前日終値を52円2銭上回った。ただ、主要株価指数は伸び切れず、停滞感の強い展開。14日の米国市場ではCPIの発表があるほか、国内は祝日による3連休となるため、持ち高調整も出やすかった。また、Fリテイリ株の下落は1銘柄で日経平均を約63円押し下げた。3ー5月期(第3四半期)決算で国内ユニクロ事業が前年同期比19%減益となり、アナリストの間で円安による原価率上昇の継続が懸念されたほか、JPモルガン証券は投資判断を中立に下げた。

  東証1部33業種は非鉄、機械、鉄鋼、輸送用機器、ガラス・土石製品、繊維、卸売など27業種が上昇。水産・農林や小売、保険、精密機器など6業種は下落。非鉄は、前日のロンドン金属取引所のアルミ価格が中国最大手の減産拡大観測で急伸したほか、フレキシブル基板用電解銅箔の生産能力を増強する三井金属の上昇が寄与。売買代金上位ではファナックやホンダ、アルプス電気、昭和電工、ダブル・スコープ、日本精工、DMG森精機が高い。半面、東京エレクトロンや東芝、ニトリホールディングス、DICは安い。

  • 東証1部の売買高は20億4329万株、売買代金は1兆9864億円
  • 上昇銘柄数は1241、下落は635
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