債券市場では長期金利が小幅上昇。前日の米国やドイツ債市場で長期金利が上昇した流れを引き継ぎ、売りが先行した。半面、日本銀行が実施した国債買い入れオペの結果などを受けて20年ゾーンに買いが入り、相場全体を下支えした。

  14日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の347回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1ベーシスポイント(bp)高い0.085%で取引を開始し、午後は0.08%にやや戻した。新発5年物の132回債利回りは0.5bp高いマイナス0.045%で推移した後、マイナス0.05%を付けた。

  新発20年物の161回債利回りは1.5bp高い0.61%まで売られた後、買いが入って0.595%に戻した。新発30年物の55回債利回りは1.5bp高い0.87%まで上昇後、いったん0.865%を付けたが、再び0.87%に上昇した。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「日銀オペ結果が強くなかったわりには午後の先物は高く始まった。全般的に売り圧力を感じさせる結果だったが予想外にしっかりしている」と指摘。超長期債については、「日銀の操作目標対象でないので金利が上昇しやすいが、その割には20年債がかなりしっかり。投資家の押し目買い姿勢にも変化はない。20年債が0.6%台ならそこそこしっかりした需要がある形で入札をこなしている」と話した。

  長期国債先物市場で中心限月9月物は、前日比6銭安の149円97銭で開始し、いったん149円92銭まで下落。午後は日銀オペ結果を受けて持ち直し、1銭高の150円04銭まで上昇する場面があったが、結局は横ばいの150円03銭で引けた。

米独金利上昇

  13日の米国債相場は4営業日ぶりに下落。米10年国債利回りは前日比3bp高い2.34%で引けた。欧州債相場の下落に加え、強めの米生産者物価指数などが売り材料となった。ドイツ10年債利回りは2bp高い0.60%に上昇。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が、8月下旬に米ワイオミング州ジャクソンホールで開催されるカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウムに出席すると伝わり、ECBの出口戦略に関する手掛かりが出てくることへの警戒感が背景にある。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「超長期ゾーンはドイツの金利上昇を受けて、売られて始まった。昨日買われた分の半分近くを吐き出した格好だ。海外の金融政策に振り回される動きで、上がったり下がったりしている」と話した。

日銀買いオペ

  日銀が実施した長期国債買い入れオペでは、残存期間「1年超3年以下」が2800億円、「10年超25年以下」が2000億円、「25年超」が1000億円と、いずれも従来通り。「3年超5年以下」は3300億円と、12日のオペで300億円増額された金額が維持された。

  岡三証の鈴木氏は、「きょうの日銀オペの金額据え置きは予想通り。日銀は金利上昇を抑制する姿勢をすでに明確に示している。中期ゾーンはまだ買い入れ増額の余力があり、また緩めば増額するだろう。中期ゾーンの金利上昇懸念は徐々に後退するのではないか」と述べた。

  オペ結果によると、「3年超5年以下」の応札倍率が前回から低下し、他のゾーンは上昇した。落札金利では「10年超25年以下」が市場実勢より低めだった。

  野村証券の松沢中チーフストラテジストは「海外の流れとは逆行して、日本ではここもと超長期債のフラット化、対スワップでの割高化が進行してきた。きょうの日銀超長期オペに合わせて、利益確定売りがどの程度出てくるか注目」と指摘していた。

日銀国債買い入れオペの結果はこちらをご覧下さい。

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE