債券相場は上昇。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長の発言を受けて米長期金利の過度な先高観測が修正されたことに加えて、この日実施の20年債入札を無事に通過したことで、超長期債を中心に買い圧力が掛かった。

  13日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の347回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値から横ばいの0.085%で開始。その後は0.5ベーシスポイント(bp)低い0.08%と、5日以来の水準に下げている。新発20年物の161回債利回りは2.5bp低い0.60%、新発30年物の55回債利回りは3.5bp低い0.855%と、ともに1週間ぶりの水準まで低下した。

  しんきん証券債券営業部の高井行夫金融市場アナリストは、「先週末からの日本銀行による国債買い入れオペで安心感が出ていたところに、イエレンFRB議長の議会証言で米国の利上げ懸念が後退し、国内債も米債に連動して買い戻された」と説明。「20年債入札は金利が0.6%台に乗せたところでいったん買っておこうという動きもあり、余剰資金が積み上がっている状況下で超長期ゾーンにはまとまった押し目買いが入る格好になっているとみられる」と話した。

  長期国債先物市場で中心限月9月物は前日比10銭高の149円98銭で取引を開始。20年債入札の結果発表後に149円95銭まで上げ幅を縮小する場面もあったが、終盤にかけて盛り返して一時150円05銭と、日中ベースで1週間ぶりの高値を付けた。結局は15銭高の150円03銭で引けた。

  財務省が実施した20年利付国債入札の結果によると、最低落札価格が99円80銭と市場予想と一致した。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は4.19倍と、2014年1月以来の水準に上昇。一方、小さければ好調を示すテール(最低と平均落札価格の差)は8銭と、前回の5銭から拡大した。

過去の20年債入札の結果はこちらをご覧ください。

米長期金利上昇に一服感

  12日の米国債相場は続伸。イエレンFRB議長の議会証言の内容が公表された後に買われ、米10年債利回りは4bp低い2.32%程度に下げた。この日の時間外取引でも2.3%台前半で推移している。

イエレン議長の議会証言はこちらをご覧ください。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「イエレン議長の議会証言を受け、先月末から続いていた世界的な長期金利上昇がいったん止まった感がある」と指摘。「円債は米金利低下に連動する中、20年入札の好調な結果も相まって一段高の展開になった」と話した。

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