米上院共和党指導部は、議会予算局(CBO)に送付したヘルスケア法案の修正草案で、高所得者を対象にした2つの課税措置を撤廃する条項を削除した。複数の共和党上院議員が明らかにした。

  共和党指導者らは現在、医療保険制度改革法(オバマケア)の財源確保を狙い導入された、年収が個人で20万ドル、夫婦で25万ドルを超える高所得者を対象にした投資所得への3.8%課税と0.9%の追加メディケア(高齢者向け医療保険制度)税の存続を計画している。

  議会の上下両院税制合同委員会によれば、これら2つの税による向こう10年間の収入見通しは約2310億ドル(約26兆3000億円)。従って、2つの税を存続させれば、メディケイド(低所得者向け医療保険制度)のカバレッジ拡大や、態度を保留している共和党穏健派が求める他のプログラムのコストに充てる財源を創出し得る。

  上院共和党ナンバー3のジョン・スーン議員は11日、「多くの共和党上院議員は明らかにこの方向性を望んでおり、このうちの幾つかを維持し、法案の他の部分で、変化をもたらし得るところに税収を充てたいと考えている」と指摘した。この変化を探る決定については、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が先に報じていた。

  課税撤廃の撤回はヘルスケア法案への態度を保留している穏健派の取り込みが狙い。また、マコネル上院院内総務は11日、予定されていた夏季休会を2週間遅らせると表明。共和党はヘルスケア法案通過に向け、時間的余裕を得た。

  マコネル院内総務は記者団に対し、新たなCBOの分析公表と重要な手続き上の採決を来週に控え、13日に修正法案を公表する予定だと語った。

  しかし、リンゼー・グラム上院議員(共和)は11日、代替ヘルスケア法案の骨子を週内に公表する計画であり、州知事や民主・共和両党議員の支持を求めていると述べた。

原題:GOP Dropping Tax Cuts for Big Earners in Revised Health Bill (1)(抜粋)

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