英国のメイ首相は、6月の総選挙で打撃を被った政府にとっての「リセット」を試みた。だが欧州連合(EU)離脱を巡る政策の混乱や数十年前にさかのぼる医療スキャンダルの発覚で、この取り組みに早速傷が付いた。

  メイ首相は11日の議会演説で、国内労働者が公正な賃金と条件の下で確実に働けるよう他党に協力を要請。英国がEU離脱を経て「より強く、より良い」国になれるよう「大きな決断」を下す必要があると呼び掛け、「議会の他党に言いたい。難しい課題に共に取り組み、それぞれの見方や発想を持ち込んでもらいたい」と述べた。

  だが、最大野党の労働党は即座に拒否。またEU離脱問題で首相報道官のスラック氏が「さまざまなシナリオについて緊急対応策を練り上げつつある」と話す一方、ジョンソン外相は交渉が「合意なしに終わった場合の計画などない。必ず素晴らしい合意をまとめられるからだ」と語り、政府内の不一致が際立った。

  議会開会の数時間前には、1970年代から80年代にかけて国営医療制度(NHS)でエイズウイルス(HIV)やC型肝炎に感染した血液が輸血されていた疑いについて、政府が調査を発表。報道陣の注目はこのスキャンダルに移り、仕切り直しに向けた首相の取り組みは陰に隠れた。

原題:May ‘Reset’ Sabotaged by Johnson Brexit Words, Blood Probe (1)(抜粋)

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