今やマリオ・ドラギ氏こそセントラルバンカーの主役だ。

  最近の世界的な債券相場下落には米金融当局による6月の利上げの影響もあったかもしれないが、本格的になったのは欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁がユーロ圏のリフレに言及してからだ。ECBの債券購入縮小や利上げが近づいたとの観測が強まった。

  ブラックロックは現時点でドラギ総裁の言葉の方がイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長よりも市場を動かすと指摘する。ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントは債券売りを引き起こしたのはドラギ総裁だと言う。

  スワップレートとイールドカーブ、為替動向、通貨の投機ポジションも、ECBによる引き締めの観測が相対的に強いことを示している。

  ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント・インターナショナルのEMEA(欧州・中東・アフリカ)責任者、アンドルー・ウィルソン氏は「ここ2週間ほどに本格的なセンチメントの変化があった。緩和解除の必要性に触れたドラギ総裁の発言が引き起こしたものだと言えるだろう」とブルームバーグテレビジョンとのインタビューで語った。

  先週は世界で債券相場が大幅下落。ドイツ国債急落後の下げがきつかった。欧州が債券市場の流れの先導役になる兆候は、しばらく前からあった。ドイツ債のイールドカーブのスティープ化は5月に米国債を追い越していた。ドイツ債の長短利回り格差が米国債を上回ったのは2012年以来。

  ブラックロックのアジアクレジット責任者、ニーラジ・セス氏はブルームバーグテレビジョンに対し、「今から年末にかけてのECBの動きは米金融当局よりもはるかに大きなインパクトをもたらすだろう」と語った。

原題:Super Mario Is Getting Markets’ Respect as Europe Calls the Tune(抜粋)

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