ティラーソン米国務長官が今週、クウェートとカタール、サウジアラビアを訪問し、中東諸国指導者らと会談する。米国は自国の主要同盟国同士が対立する状況の解消を目指す。

  米国務省のハモンド報道官によると、ティラーソン長官は10日から13日までペルシャ湾岸諸国の首都を往復するシャトル外交を行い、サウジ率いる4カ国とカタールとの意見の違いを調整する狙いだという。ハモンド報道官は主要な仲介役の「クウェートと協力し、新たな戦略を考え出せるか見極める」と説明した。

  サウジとアラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、エジプトの4カ国は6月5日、液化天然ガス(LNG)の輸出で世界一のカタールとの外交と往来を断絶すると発表。カタールがイスラム教シーア派の支配するイランとの関係や、スンニ派の過激派への支援により中東地域を不安定化させていると批判していた。

  米国は対立するどちらの側とも同盟関係を持ち、難しい立場に置かれている。カタールには米中央軍の地域本部があり、国防総省が過激派組織「イスラム国」(IS)を標的とする上で重要な最新鋭の空軍基地などもある。サウジはテロ対策で米国と強力な関係があり、米国製武器の最大の購入者。

  長官の訪問に先立ち米国の防衛当局者は、今回の危機が関係国の武力衝突につながる兆候は見当たらないと述べた。同当局者は慎重に扱うべき話だとして匿名を条件に語った。

原題:Tillerson to Tour Gulf Capitals as U.S. Seeks to End Spat (2)(抜粋)

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