シンガポールの政府系投資会社テマセク・ホールディングスの保有資産は3月末までの1年間に過去最大に膨らんだもようだ。株価上昇に加え、非上場資産への投資を増やしたことが寄与した。

  CIMBプライベート・バンキングの試算によると、テマセクのポートフォリオ価値は昨年度(2016年4月ー17年3月)に13%増えて2730億シンガポール・ドル(約22兆5000億円)。前年度は9%減と、世界的な金融危機以降で最悪のパフォーマンスとなっていた。

  シンガポール政府投資公社(GIC)は10日、高いバリュエーション(株価評価)と世界経済の伸び悩みを受け、向こう10年のリターン見通しは厳しいものとなる可能性があると警告。非上場資産は2002年以降、上場証券を上回るリターンを挙げており、1年前にはテマセク保有資産のほぼ5分の2を占めていた。テマセクは今後も非上場資産への投資を拡大し続ける可能性がある。

  CIMBのシンガポール在勤エコノミスト、ソン・セン・ウン氏は「未公開株のバリュエーションは上昇したものの、なお上場資産を上回る好機をもたらしている」と指摘。「特に先進国で株式市場に上昇余地がそれほどないことから、テマセクは今後も引き続き非上場資産に目を向けていくだろう」と述べた。

原題:Temasek’s Assets May Have Jumped to a Record on Rallying Stocks(抜粋)

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