独立記念日を伴う休会が10日に明けた米議会では、8月の休会までの今後3週間がトランプ大統領の公約である歴史的な減税案が実現できるかどうか重要な意味を持つ。

  議員らには幾つかの障害が待ち構えている。現在も続くヘルスケア法案を巡る議論のほか、税制改革案の基本的数値について共和党内の立場が分かれていることや、政府機関の機能維持と米国債の壊滅的なデフォルト(債務不履行)回避のための期限による混乱などだ。

  共和党指導部は当初、7月の会期中に税制改革の議論を行うつもりでいた。ライアン下院議長は先月、今年は税制改革を成し遂げる一世代に一度の好機だと発言。しかし上院は、ヘルスケア法案で合意できなければ医療保険制度改革法(オバマケア)を直ちに撤廃し、後で置き換えるべきだとのトランプ大統領の呼び掛けへの対応に苦慮している。最終的解決の道筋が不透明な中で、ヘルスケア法案の審議が終わるまでは手続き上、動くことができない税制法案の成立を疑問視する見方が出てきた。

  ブルッキングズ研究所のウィリアム・ガルストン上級研究員は、「ヘルスケアの議論が長引けば長引くほど、税制改革がゴールにたどり着くのは難しくなる」と指摘。その上で、上院のヘルスケア法案はオバマケアによる幾つかの課税を廃止し、比較的低い納税基盤を確立するなどの理由から、「ヘルスケアと税制改革は非常に具体的に関連し合っている」と分析した。

  また下院共和党は2018会計年度(17年10月-18年9月)の予算決議案の検討を遅らせており、これを税制法案の交渉材料にする計画だ。

  かつて上院予算委員会の共和党スタッフディレクターを務めたバイパーティザン・ポリシー・センター(ワシントン)のシニア・バイス・プレジデント、ウィリアム・ホーグランド氏は「災難が近づいている」とした上で、「年内の税制法案は全く予想していない。包括的税制改革はあり得ない」と述べた。

原題:Trump’s Massive Tax-Cut Plan Faces ‘Train Wreck’ of a Calendar(抜粋)

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