債券相場は下落。海外金利の先高観がくすぶる中、あすに5年債の入札を控えて、中期債を中心に売り圧力が掛かった。

  10日の現物債市場で新発5年物の132回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高いマイナス0.04%で取引を開始し、午後にはマイナス0.035%と、昨年1月29日以来の水準まで切り上げた。新発2年物の378回債利回りは0.5bp高いマイナス0.1%で推移。長期金利の指標となる新発10年物国債の347回債利回りは横ばいの0.085%で寄り付いた後、0.5bp高い0.09%に上昇している。

   バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「グローバルに金利先高観が強まっている中で、一気にセンチメントがブルに転換する感じでもない」とし、「10年金利の0.09%が押し目という流れもまだできていない」と説明。あすの5年債入札については、「外国人の需要があまりない中で、それなりに長い年限のマイナス金利を買いたくないという姿勢も強いとみられ、流れるリスクを十分警戒しなくてはいけない相場になってくる」とみる。
  
  長期国債先物市場で中心限月9月物は4銭安の149円77銭で取引を開始。いったん3銭高まで戻す場面もあったが上値は重く、午後には一時149円72銭に水準を切り下げた。結局は149円77銭で引けた。

  7日の米国株相場は反発。6月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を上回る伸びとなったことを受けて、景気の楽観的な見方が強まり、主要3株価指数がそろって上昇した。一方、米国債相場は下落し、10年債利回りは2bp高い2.39%程度に上昇した。

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5年債入札

  財務省は11日、 5年利付国債の価格競争入札を実施する。発行予定額は前回と同じ2兆2000億円程度。132回債のリオープン発行で、表面利率は0.1%に据え置かれる見込み。

  バークレイズ証の押久保氏は、5年金利が昨年11月に実施された指し値オペ水準のマイナス0.04%を上回っていることについて、「日銀は特に何も対応していない状況下、入札の結果を見て次の水準感が形成される」と指摘。「10年の目標金利をゼロ%にしている中、日銀としては5年金利のマイナス0.04%からゼロ%の間で許容できる水準に限界はあると思われる」と話した。

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