欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が、短期金融市場の180度転換をもたらしてしまった。金利先物市場は今や、来年の2回利上げを織り込んだ。

  市場は中銀預金金利が2018年に10ベーシスポイント(bp)ずつ2回引き上げられるとの予想を示唆している。6月半ばには来年の利上げ確率はゼロとみられていたし、ここ2カ月の大半で引き締め予想はむしろ後退していた。しかし7日時点のユーロ圏無担保翌日物平均金利(EONIA)フォワードの動向によれば、18年7月に1回目の利上げ、12月に2回目が実施され、中銀預金金利はマイナス0.2%に引き上げられると見込まれている。

  ドラギ総裁は6月27日に、ユーロ圏のデフレ圧力は去りリフレ圧力に転じたと発言。ECB政策についての市場の見方が一転し、この秋にも金融緩和縮小が発表されるのではないかとの臆測が強まった。今週の世界的な債券売りの一因ともなり、10年物ドイツ国債の利回りは0.58%と2016年1月以来の高水準に達した。

  ノムラ・インターナショナルの欧州金利ストラテジー責任者、アンディ・チェイター氏は「当社の予想は18年下期に1回の利上げというものだが、今の市場の状態もそれほど大きな行き過ぎだとは思われない」として、ユーロ圏経済の大きな回復に照らし、市場の動きが「強気過ぎると言うのには慎重にならざるを得ない」と語った。  

原題:Draghi Triggers Money Market U-Turn With Two ECB Hikes Priced In(抜粋)

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