欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル総じて堅調、一時114円台-雇用は強弱混在

  7日のニューヨーク外国為替市場では、ドルが総じて小じっかり。ドル指数は午後に上げを大きく縮めほぼ横ばいとなった。朝方発表された6月の米雇用統計では、雇用者数の伸びが市場予想を上回ったものの、賃金は伸び悩んだことが示された。

  ドルは対円で上昇し、一時2カ月ぶり高値付近となった。またユーロの対ドル相場は、雇用統計に反応して一時上げたが、その後は下げに転じた。ドル指数は週間ベースで上昇。またこの日はカナダ・ドルが10カ月ぶり高値に上昇。カナダの6月雇用統計で雇用者数の伸びが予想を上回ったことで、カナダ銀行(中央銀行)が来週の政策会合で利上げを決定するとの見方が強まった。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比ほぼ変わらず。

  ドルは円に対して0.6%上昇の1ドル=113円92銭。対ユーロでは0.2%上げて1ユーロ=1.1401ドル。

  米労働省の7日発表によると、6月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比22万2000人増加。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は17万8000人増だった。前月は15万2000人増(改定値)。4月と5月は合わせて4万7000人の上方修正となった。

  家計調査に基づく6月の失業率は4.4%で、16年ぶり低水準だった前月の4.3%から上昇した。エコノミスト予想は4.3%だった。労働参加率は62.8%と、前月の62.7%から上昇した。

  平均時給は前月比で0.2%増。市場予想は0.3%増だった。

  この日は東京市場で円が全面安となっていた。欧米を中心に国債利回りの上昇傾向が鮮明となる中、日本銀行が5カ月ぶりの指し値オペで長期金利の上昇を抑制する姿勢を示したことで、円売りが優勢となった。

  ニューヨーク時間になると、米国債利回りの上昇を手掛かりにドルは114円18銭まで上げ、5月11日以降で初めて114円の節目を突破した。
原題:Dollar Gains Fizzle After Jobs-Driven Boost as Wages Disappoint(抜粋)

◎米国株:反発、予想以上の米雇用増で-ハイテク株高い

  7日の米国株相場は反発。米雇用統計が予想以上に堅調な雇用増を示したことで投資家の米経済に対する信頼感が高まり、米連邦公開市場委員会(FOMC)による利上げの正当性を強固にした。

  S&P500種株価指数は前日比0.6%高の2425.18。ダウ工業株30種平均は94.30ドル(0.4%)上げて21414.34ドル。ナスダック総合指数は1.0%上昇した。

  朝方発表された6月の非農業部門雇用者数が市場予想を上回る伸びとなり、雇用の伸び悩みが一時的な現象だとする米金融当局の見方を支えた。このところ浮き沈みが激しかったテクノロジー株がこの日は特に大きく上昇した。

  プルデンシャル・ファイナンシャルの市場ストラテジスト、クインシー・クロスビー氏は電話インタビューで、最新の雇用統計は金融当局を「追加利上げの軌道にとどめるはずだ」と指摘。「市場参加者はイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が中立金利に向かっているようだという事実をようやく織り込んだ。仮に弱い数字が出ていたとしたら、景気が弱含んでいる環境で利上げをしているという見方につながって、相場は再び下落していたかもしれない」と話した。

  S&P500種の業種別11指数では情報技術が最も高い伸び。半導体メーカーのアドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)や半導体製造装置メーカーのラムリサーチなどが買われた。米半導体開発のラムバスは、身売りの可能性を検討しているとのブルームバーグ報道を手掛かりに9.9%高となった。
原題:U.S. Stocks Rebound, Bonds Fall on Economic Data: Markets Wrap(抜粋)
原題:Chip Firm Rambus Is Said to Work With Adviser on Potential Sale(抜粋)

◎米国債:下落、予想上回る雇用増-利上げ見通し強まる

  7日の米国債は下落。朝方発表された米雇用統計で予想を上回る雇用増となったことから、米国経済への信頼感が高まり、利上げ見通しが強まった。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して2.39%。2年債利回りは1bp上昇の1.40%。

  米労働省の発表によると、6月の非農業部門雇用者数は前月比22万2000人増加。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は17万8000人増だった。

  米国債市場は次回米利上げの影響を注視している。ジャナス・ヘンダーソンのビル・グロース氏はブルームバーグラジオで12月にあと一度利上げする可能性が高いと述べた。

  多くの中銀当局者が金融政策に対してタカ派的な姿勢を示したことから、今週の債券は売りを浴びた。

  ブリッジウォーター・アソシエーツのレイ・ダリオ会長は6日のリポートで「政策の方向が逆転しつつある」と記し、中銀による景気刺激ペースは鈍化していくとの見通しを示した。中銀当局者の発言は「明確にはっきりと」緩和縮小に向かっていることを示唆しているとダリオ氏は続け、9年に及ぶ金利抑制と流動性供給の時代は終わりを告げると説明した。

  ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック最高経営責任者(CEO)によると、最近の相場下落は米国債の強気派にとって苦しい時期がさらに続く兆候だ。
原題:Treasury Curve Resumes Bear Steepening After Muted Jobs Reaction(抜粋)
U.S. Stocks Rebound, Bonds Fall on Economic Data: Markets Wrap(抜粋)
Dalio Calls End of Central Bank Era, Time to Head to Party Exit(抜粋)
Gundlach Sees More Pain for Bond Bulls as Hedge Funds Make Exit(抜粋)
Gross Says Global Bond Market Not in ‘Rout,’ Yields Should Climb(抜粋)

◎NY金:反落、債券利回り上昇で-予想上回る雇用増も材料

  7日のニューヨーク金先物相場は反落。米国債利回りの上昇に加え、この先さらに利回りが上昇する可能性への懸念から、金など利子を生まない資産が圧迫された。米雇用統計で雇用者数の伸びが市場予想を上回ったことも、貴金属の下げにつながった。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は前日比1.1%安の1オンス=1209.70ドルで終了。週間では2.6%安と、これで昨年12月以来最長の5週連続下落。

  ナショナル・オーストラリア銀行のエコノミスト、ジョン・シャーマ氏は「債券利回り上昇は、金保有による機会費用の増大を意味する」と電子メールで指摘。「債券の売りは国債利回りの急上昇につながった。トレーダーらは流動性が潤沢な時代の終わりを織り込みつつある」と述べた。

  銀先物は一時10%安の14.34ドルと、昨年2月以来の安値をつけた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナとパラジウムも値下がり。
原題:Gold Sags on Rise in Bond Yields, Silver Plunges on Volume Spike(抜粋)

◎NY原油:大幅反落、週間でも下げ-米リグ稼働数が再び増加

  7日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は大幅反落。週間でも下げた。米国の原油在庫が予想以上に減少したものの、生産増と石油リグ(掘削装置)の稼働数が再び増えたことが売りを誘った。

  USバンク・ウェルス・マネジメントの投資担当シニアストラテジスト、ロブ・ヘイワース氏(シアトル在勤)は「需給要因が引き続き疑わしいため、市場はなお確信が持てないでいる。まだ過剰供給が価格を左右する材料になっている」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前日比1.29ドル(2.83%)安い1バレル=44.23ドルで終了。一時は43.78ドルまで下げた。週間では3.9%下げた。ロンドンICEの北海ブレント9月限は前日比1.40ドル安の46.71ドル。
原題:Oil Posts Weekly Decline as U.S. Drillers Resume Expansion(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず-石油・ガス軟調、公益事業とテクノロジー高い

  7日の欧州株式相場はほぼ変わらずとなった。石油・ガス銘柄が再び売りを浴びたものの、公益事業株とテクノロジー株が買われた。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.1%安の380.18で終了。石油・ガス指数が昨年11月以来の低水準まで沈んだ一方、公益事業株とテクノロジー銘柄の指数はそれぞれ0.6%前後の上げとなった。米雇用統計が予想を上回り、ストックス600指数はそれまでの下げをほぼ埋めた。ただ、5月の高値からは依然4.1%下回る水準にある。

  個別銘柄では、英エネルギー企業のセントリカが2.9%上昇するなど、公益事業株は総じて高い。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によれば、セントリカは数社から買収を打診された。

  ストックス600指数の業種別指数では石油・ガス株指数が1.2%低下。米国で原油在庫が減ったものの、生産が増えたことがプラス要因を打ち消し、原油安となったことが嫌気された。
原題:Europe Stocks Little Changed as Utilities Gain Outweighs Energy(抜粋)

◎欧州債:ドイツ国債の利回り曲線がスティープ化-ポルトガル債は下落

  7日の欧州債市場ではドイツ国債先物が狭いレンジ内での取引に終始し、10年物はほぼ変わらずとなった。2年物から5年物の同国債が買われ、利回り曲線がスティープ化した。

  周辺国債は相対的に下落。ポルトガル国債が大きく下げ、利回りは10bp上昇。入札を来週実施するとの観測が高まったためで、当局は後になってこれを確認した。

  米雇用統計への反応は小さく、国債利回りは狭いレンジ内にとどまった。
原題:Bunds Tread Water as Portugal Slides; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE