「iPhone(アイフォーン)」に使われている特許技術の対価支払いを巡り、米アップルと訴訟合戦を繰り広げている米半導体メーカーのクアルコムは、特許侵害でもアップルをサンディエゴの米連邦地裁に提訴した。

  クアルコムはアップルに6件の携帯電話技術特許を侵害されたと主張した。同社はまた、米国際貿易委員会(ITC)にも提訴。クアルコム製半導体が使われていないアイフォーンの輸入差し止めを求めた。連邦地裁の審理はITCの判断が示されるまで保留される可能性が高い。

  クアルコムのこうした法廷戦術の目的は、対価を支払うようアップルへの圧力を高めることに加え、クアルコムは過去の発明に頼っておらず、新技術を開発しているということを示すこともあるとみられる。アップルはクアルコムに対し、過去の発明にしがみついていると指摘していた。

  クアルコムの法務顧問、ドン・ローゼンバーグ氏はアップルについて、「彼らはこれらの新技術を利用しながら支払っていない」と指摘した。

  アップルの広報担当は、同社は自社製品に利用する標準技術に対し、公正な対価を支払う意向は常に持っており、クアルコムとは公正なライセンス条件を巡り何年も交渉に努めたが、妥結に至らなかったと説明した。

  両社の訴訟合戦の中心にあるのが、クアルコムの特許技術だ。クアルコムはこのおかげで、同社製半導体が使われていないものも含め、全ての新型スマートフォンの売り上げの一部を受け取ることができる。アップルはこのシステムは不公平であり、クアルコムはライセンス料を利用して違法に半導体部門にてこ入れしていると主張する。

  IDCのアナリスト、ウィル・ストフェガ氏は、「たやすく迅速に合意に至りそうにない」とした上で、「基本の構図はアップルが対価の引き下げを望み、クワルコムが受け入れないというものだ。これは非常に大きな問題であり、両社とも戦う用意がある」と指摘した。

  アップルはクアルコムへのライセンス料支払いを停止しており、今年1月にはクアルコムが携帯端末用半導体市場を独占しているとして、サンディエゴの連邦地裁に提訴した。

  ITCは迅速な審理で知られており、通常1年3カ月-1年半で完了する。ITCには裁判所のように、アップルにライセンス料支払いを命じる権限はないが、輸入差し止めや既に輸入された製品の販売の停止は命じることができる。
  
原題:Qualcomm Seeks Limited Ban on IPhone Imports, Sues Apple (1)(抜粋)

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