(ブルームバーグ): 日本と欧州連合(EU)が経済連携協定(EPA)交渉で大枠合意したことで、トヨタ自動車の「レクサス」や日産自動車の「インフィニティ」など高級ブランド車を中心に日本車の欧州輸出には追い風となる。

  日本政府の6日の公表資料によると、EUは日本製乗用車への関税(現行税率10%)を8年目に撤廃。自動車部品への関税(乗用車タイヤで4.5%など)も貿易額ベースで92.1%に対して即時撤廃することで合意した。

  日系自動車メーカーは国際化の流れの中で現地生産を進め、欧州でも販売車の多くを域内生産しているが、品質に優れた高級車を含めて日本から輸出もしている。財務省の貿易統計によると、日本からEUへの輸出品目で自動車は1995年以来トップを続け、昨年の輸出額は1兆2494億円で全体の15.7%を占めた。

  現状の日本車の欧州販売は、米国や東南アジアと比べ高い関税もあり、総じて低水準にある。例えば昨年のEU販売でトヨタ・レクサスブランドは約69万台と世界販売全体の約7.5%にとどまっていた。日本へ輸出する欧州車への関税は既に撤廃している。

  日本自動車工業会の西川廣人会長(日産自動車社長)は6日の声明で、グローバルに事業を展開している日本の自動車産業にとって、自由貿易の拡大は極めて重要な課題であり、「EU市場における公平な競争環境が確保されることを大いに歓迎」するとした。

  SBI証券の遠藤功治アナリストは関税の撤廃でレクサスなど高級車の「台数は増えると思う」と話した。欧州で日本車は一般的に安くて丈夫な点で好まれているとし、「あとは値段の勝負になるので10%下がるのはもちろんプラス」という。日本車ではマツダや日産自の欧州販売比率が高いため恩恵を受けるものの、域内でも市場規模が大きいドイツやイタリア、フランスでは日本車のシェアが低く、先の話でもあるので関税撤廃の影響は限定的になるかもしれないとも述べた。

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