5月の現金給与の伸びは2カ月連続で増加し、市場予想を上回った。厚生労働省が7日、毎月勤労統計調査を発表した。

キーポイント

  • 1人当たり現金給与は前年同月比0.7%増(ブルームバーグ調査の予想中央値は0.4%増)の27万241円-前月は0.5%増
  • 実質賃金は0.1%増-前月は横ばい
  • 総実労働時間は1.2%増と8カ月ぶりの増加

背景

  日本銀行が2%のインフレ目標を掲げる中、労働者にとっては収入増の実感が得にくい状況が続く。日本の労使交渉では過去の物価上昇率を踏まえて賃上げ率を決定することが多く、賃金は物価の後追いとなりやすい。5月の消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前年比0.4%の上昇だった。

エコノミストの見方

  • バークレイズ証券の永井祐一郎エコノミストは発表後のリポートで、市場予想を上回ったことは「サプライズとまではいえない」という見方を示した。実質賃金の増加についても、直近の数カ月で見た場合は「横ばい圏内の動きが続いている」としている。
  • SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは発表後のリポートで、人手不足でパートタイム比率が低下し、給与の伸びの加速につながったと指摘。パートタイム雇用でコスト削減を図ってきた企業が方針を変え、「フルタイム雇用を積極化していよう」と分析した。パートタイム労働者比率は30.18%と前年比0.14ポイント低下。

詳細

  • 一般労働者の所定内給与は0.5%増-前月は0.3%増
  • パートタイム労働者の時間当たり給与は2%増ー前月は2.6%増
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