日経平均株価が2万円の大台を維持した背景には、年金基金などの売買を反映する信託銀行の日本株買いがあった。買越額は2週連続でことし最高を更新し、市場関係者は配当金支払いシーズンに伴う再投資が影響したとみている。海外投資家は現物を小幅に買い越した。

  東京証券取引所が6日午後に発表した6月4週(26ー30日)の投資部門別売買動向(東証、名証1・2部等合計)によると、信託銀は現物株を3週連続で買い越し、買越額は1616億円と前の週の1259億円からさらに増えた。規模は昨年12月1週(2997億円)以来の大きさだ。大和証券投資戦略部の家入直希ストラテジストは、「3月末決算銘柄の配当再投資分とみられる」とした一方、相場への影響については「先物でオフセットされてしまうため、ニュートラル」と話した。第4週のTOPIXは週間で0.03%高の1611.90と小幅に3週続伸、日経平均株価は0.5%安の2万33円43銭と反落したが、2万円台は保った。

株価ボード前の歩行者イメージ
株価ボード前の歩行者イメージ
Photographer: Noriko Hayashi/Bloomberg

  海外投資家は小幅ながら4週ぶりの買い越しで、買越額は115億円。大阪取引所によると、先物(ミニ含むTOPIX、日経平均型合計)では101億円を売り越しており、現物と先物の合算では14億円の買い越しだった。家入氏は、「欧州の金融緩和縮小観測から世界的に利回りが上昇する中、『ジャパンパッシング』することなく、海外勢が日本株を買い越してきたことはポジティブに捉えられる」と言う。

  このほかの現物株動向は、買い越しで証券自己が4週連続(買越額359億円)。売り越しでは個人投資家が2週連続(売越額1516億円)、投資信託が4週連続(235億円)、自社株買いなどを含む事業法人は7週ぶり(128億円)だった。

  東証が同時に公表した6月月間(5-30日)のデータによると、海外勢は3カ月ぶりに売り越し、売越額は2397億円。2ー3月に約1兆2700億円売り越した後、4ー5月に約1兆9500億円買い越したが、6月はその反動が出た格好だ。この他、個人が3カ月連続で売り越したものの、売越額は3199億円と1兆円を超えた前の月から減少。投信は2カ月連続の売り越し(3240億円)。買い越し主体は、事法が15カ月連続(2138億円)、信託銀が5カ月ぶり(2365億円)。

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