債券市場では長期金利が低下した。日本銀行がこの日に実施したオペで残存期間5年超10年以下の買い入れ増額と同時に同ゾーンの指し値オペを通知したことから、10年金利の上昇抑制に向けた姿勢が確認され、買い安心感が広がった。

  7日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の347回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高い0.1%で取引を開始した後、一時0.105%と前回の指し値オペが実施された2月3日以来の水準まで上昇。日銀が午前10時10分の金融調節で5-10年の買い入れ増額と指し値オペを通知すると、市場は買い優勢に転じて1bp低い0.085%まで水準を切り下げた。

  三菱UFJ信託銀行資金為替部の鈴木秀雄課長は、この日の日銀オペについて、「増額と指し値オペを組み合わせたことは2月と同じ轍(てつ)を踏まないという点でうまいオペレーション」とし、「10年金利0.11%を死守したということで、海外金利が上がっても日銀が買うという安心感から円債金利は上昇しづらくなった」と指摘。「日銀のコントロール下にあることが強く感じられる展開になっていきそう」とみる。

  長期国債先物市場で中心限月9月物は前日比7銭安の149円74銭で寄り付き、一時は149円70銭と、日中ベースで2月8日以来の安値を付けた。午後には22銭高の150円03銭に反発し、結局は横ばいの149円81銭で引けた。

日銀オペ

  日銀はこの日午前の金融調節で残存「5年超10年以下」と「10年超」の国債買い入れを通知。買い入れ額は5-10年を従来の4500億円から5000億円に増額、10-25年と25年超はそれぞれ2000億円と1000億円に据え置いた。同時に5-10年を対象に固定利回り方式で金額に制限を設けないで国債を買い入れる指し値オペを5カ月ぶりに通知した。

過去の日銀オペの結果はこちらをご覧ください。

  指し値オペでは、新発10年物347回債の買い入れ利回り水準が前回と同じ0.11%となった。野村証券の中島武信クオンツ・アナリストは、「0.11%以外で指し値オペを打つと、それで市場がまた解釈を考えてしまうため、機械的に0.11%で打つという措置は適切だった」と指摘する。

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