東京外国為替市場ではドル・円相場が一時1ドル=113円台を割り込んだ。6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録でバランスシート縮小開始時期について意見が割れていたことが明らかになったことや、北朝鮮情勢への懸念がくすぶっていることを背景に、ドル売り・円買いが先行した。

  6日午後3時47分現在のドル・円は前日比0.1%未満安の113円21銭前後。朝方に113円31銭を付けた後、徐々に水準を切り下げ、午後に一時112円89銭まで下落した。その後は113円台前半に戻した。

  ステート・ストリート銀行の若林徳広在日代表兼東京支店長は、「FOMC議事録は、ややハト派的な感じでドル・円の勢いがいったん鈍化。7日の米雇用統計が注目される」と指摘。また「北朝鮮懸念が盛り上がると円買いになる。株が売られて、ドル・円も圧迫され、瞬間的に円買いとなり、調整局面になる」と語った。

  この日開かれる日米韓首脳会談では、北朝鮮による大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を受けて、国際社会による北朝鮮への圧力強化を協議する見通し。NHKによると、日中首脳会談を8日に行う方向で最終調整中。

  ヘイリー米国連大使は5日、国連安保理会合で、北朝鮮のICBM発射を受け、対応の強化が必要とした上で、「米国は必要に迫られれば軍事力を行使する」と発言。トランプ米大統領は、ツイッターで、「中国と北朝鮮の間の貿易は第1四半期に40%近く拡大した。中国がわれわれと共に働くなんて言っても、そんなものだ。しかし、われわれは試してみなければならなかった」と語った。

  6日の東京株式相場は反落。日経平均株価は前日比87円57銭(0.4%)安の1万9994円06銭と2万円を割り込んで取引を終えた。

  米連邦準備制度理事会(FRB)が5日に公表したFOMC議事録(6月13-14日開催分)によると、バランスシート縮小の開始時期を巡り当局者らの意見が一致しなかった。5日の米10年債利回りは3ベーシスポイント(bp)低下の2.32%程度で終了。

FOMC議事録の詳細

  三菱東京UFJ銀行経済調査室の栗原浩史チーフ米国エコノミスト(ニューヨーク在勤)は、「利上げをしているもかかわらず金融環境が最近緩和しているということに対する言及が結構多かったのが一番の印象」と分析。「早めにバランスシート縮小が開始される可能性は状況次第では侮れないものがある」と述べた。

  この日のFRB高官予定では、フィッシャーFRB副議長とパウエルFRB理事が米国で、サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁がオーストラリアでそれぞれ講演する。

  ブルームバーグ調査によると、6日に発表される6月のADP雇用統計で民間部門雇用者数は18万5000人増加が見込まれている。5月は25万3000人増加だった。7日発表の6月米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比17万7000人増加が見込まれている。5月は13万8000人増加だった。

  野村証券外国為替部の高松弘一エグゼクティブ・ディレクターは、ドル・円について、「米雇用統計を前にしてポジション(持ち高)が軽い印象がある」と指摘。「ポジションが軽いだけに米雇用統計にも素直に反応しやすいと思う」と話した。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.1%安の1ユーロ=1.1338ドル前後。一時1.1330ドルまでユーロ安・ドル高に振れた。この日は、欧州中央銀行(ECB)議事要旨が発表される予定。

  ステート・ストリート銀の若林氏は、「ユーロ・ドルは4月から急激に上昇したので調整の動き。ただ1.13ドル割れて、1.1280ドル程度になると買いが入ると思う」と予想。「ドラギECB総裁も徐々にタカ派に引っ張っていく方向。ユーロはゆっくりと1.16ドル近辺まで上昇していく」と見込んでいる。

  ドイツ連邦統計局がこの日発表した5月の製造業受注指数は前月比1.0%上昇となった。4月(同2.2%低下)からは改善したものの、市場予想(1.9%上昇)を下回った。

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