原油市場の最も著名な強気派の1人が懐疑的な見方を示し始めているようだ。

  ヘッジファンド運用者のアンディ・ホール氏は今週の投資家向け書簡で、世界の原油市場は「著しく悪化」しており、価格は1バレル=50ドル近辺かそれを下回る水準にとどまる可能性があるとの見通しを示し、ここ数カ月の楽観的なトーンを改めた。

  米国の原油生産拡大が石油輸出国機構(OPEC)とその他の産油国による減産の効果を弱める兆しが示される中、原油価格は今年に入って16%下落。先週上昇したウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油先物価格は5日、ロシア高官らが減産幅の拡大に反対する姿勢を示したことを受けて4%下げた

  ホール氏は、自身が運用するヘッジファンド、アステンベック・キャピタル・マネジメントの3日付投資家向け書簡で「事実が変化し、市場心理がさらに深く落ち込んだだけでなく、ファンダメンタルズ(需給関係)も著しく悪化したようだ」と述べた。同書簡はブルームバーグ・ニュースが入手した。

  米国のシェールオイル掘削は「驚くほど速いペースで」拡大しつつあるため、「OPECが減産を継続しても原油供給は2018年に大幅過剰となる可能性が高まっている」と同氏は述べた。

  ホール氏のキャリアは1970年代にさかのぼり、英BPで勤務したほか、取引会社フィブロ・エナジーで最高経営責任者(CEO)を務めた。今年に入り一貫して弱気派に対抗。投資家向け書簡で、データでは原油供給の増加は不十分であることが示されており、原油価格は上昇を続けると主張していた。

原題:One of Oil’s Most Prominent Bulls Is Sounding Like a Pessimist(抜粋)

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