情報機器メーカーのコニカミノルタはヘルスケア事業強化の一環として、米遺伝子診断のアンブリー・ジェネティクスを買収すると発表した。政府系ファンドの産業革新機構との共同買収で、価格は8億ドル(アドバイザリー費を含め約902億円)。コニカミノルタにとっては、2003年の発足以来最大の買収となる。

  アンブリー・ジェネティクスは米カリフォルニア州に本拠を置く未公開企業で、出資比率はコニカミノルタが60%、革新機構が40%となる。 買収価格は今後2年間の業績を反映し、最大2億ドル上乗せされる可能性がある。アンブリーの2017年6月期の売上高は250億円、営業利益は50億円。買収手続きは今年10月に完了する予定で、創業者などの既存株主から全株式を買い取る。買収資金について、コニカミノルタは手元資金のほかハイブリッドローンなど資本性のある調達で賄うとしている。

  複合機や産業用印刷機などを手掛けるコニカミノルタは、デジタル化の進行に伴い、紙を大量消費する事務機器事業への依存を低め、多角化する戦略を打ち出している。5月に発表した新中期経営計画では、個別化医療・創薬支援への本格的な参入を掲げた。アンブリー社が強みを持つ遺伝子のがん診断は、個々人に合った治療・投薬方針の基礎となる。買収により、個別化医療への取り組みを加速させる。

  同業の富士フイルムホールディングスは写真フイルム事業で培った化合物の知見などを生かして創薬事業に進出している。会見したコニカミノルタの山名昌衛社長は「フイルムから創薬という選択肢も当然あるが、当社は画像認識技術を生かした診断の早期化、高度化に軸足を置くことにした」と説明、創薬事業そのものへの参入は否定した。

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