欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルは上げ縮小、FOMC議事録は資産縮小の時期明示せず

  ニューヨーク時間5日の外国為替市場で、ドルは上げ幅を縮小。米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録の公表で、当局が段階的な利上げを継続する意向を確認しつつ、保有資産の縮小開始のタイミングについては意見が分かれたことが明らかになった。

  ドルは主要10通貨に対してまちまちながら、大部分の新興国通貨に対しては値上がりした。議事録ではバランスシート縮小開始のタイミングについて切迫性が示唆されず、米国債が上昇する中でドルは上げを縮めた。FOMC議事録が公表されたことから、市場の注目は6日にADPリサーチ・インスティテュートが発表する民間部門の雇用統計、7日に労働省が発表する政府の雇用統計に移る。
  
  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.1%上昇。一時は0.3%超上げていた。

  ユーロは対ドルで0.1%高の1ユーロ=1.1352ドル。欧州時間には1ユーロ=1.1369ドルまで上昇した後、1.1313ドルまで下げる場面があった。欧州中央銀行(ECB)クーレ理事が、政策委員会は金融政策の変更について協議していないと発言したことに反応した。

  ドルは対円でほぼ変わらずの1ドル=113円26銭。欧州時間には113円69銭まで上昇していた。
  
  議事録では「幾人かは2カ月以内にプロセス開始を発表することを支持した」とした一方、「一部には、年内のより遅い時期まで決定を先送りすることで経済活動やインフレの見通しを精査するさらなる時間が生まれると主張する当局者もいた」と記した。

  また議事録では、利上げにもかかわらず金融環境が緩和していることに触れた。アボカ・グローバル・アドバイザーズの最高投資責任者(CIO)、ナイオール・コフィー氏は「FOMCは、最近の利上げに広範な金融環境が反応していないという懸念を強めている」と指摘。「これがFOMC指導部を勢いづかせ、年内に政策正常化を一段と進める可能性が高いと、当社は考えている」と続けた。
原題:Dollar Pares Gains After Fed Minutes Reveal Balance-Sheet Divide(抜粋)
Fed Officials Divided on When to Begin Balance-Sheet Unwind(抜粋)

◎米国株:上昇、タカ派的なFOMC議事録を好感-ハイテク反発

  5日の米国株相場は上昇。6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で保有資産縮小の開始時期について議論したことが明らかになり、景気に強気でタカ派的な姿勢と受け止められ、買いが入った。過去3週間に売り込まれていた半導体銘柄が買われ、テクノロジー株の反発を促した。

  S&P500種株価指数は前営業日比0.2%上昇の2432.54。ナスダック総合指数とナスダック100指数はそれぞれ0.7%、0.9%上げた。ダウ工業株30種平均は1.10ドル(0.1%未満)安の21478.17ドル。

  この日公表されたFOMC議事録で、一部参加者が投資家の間での「リスク許容度の高まり」が資産価格を押し上げ、金融安定のリスクにつながりかねないとの懸念を表明したことが明らかになったにもかかわらず、S&P500種指数は3営業日続伸となった。

  S&P500種の業種別11指数では情報技術が上昇。一方、ニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が大幅反落となったことを受け、エネルギー株は下落した。

  個別株では、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)やマイクロン・テクノロジーなどの半導体関連株が値上がり率上位銘柄に入った。自動車部品小売りのオライリー・オートモーティブは、4-6月(第2四半期)の既存店売上高が会社予想を下回ったのを手掛かりに売られた。

  前日の北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射を受け、この日は国連安全保障理事会が緊急会合を招集するなど緊張が高まったが、市場ではほとんど材料視されなかった。
原題:Stocks, Dollar Gain Amid Fed Minutes as Oil Drops: Markets Wrap(抜粋)
原題:Now Fed Officials Are Starting to Wonder If the VIX Is Too Low(抜粋)
原題:O’Reilly Plunges as Sales Miss Shows Retail Slump Continuing (1)(抜粋)

◎米国債:上昇、FOMC議事録直後は上げ縮小-利上げ継続支持

  5日の米国債市場では10年債が上昇。米連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)会合の議事録を発表した直後は、上げ幅を縮小した。

  ニューヨーク時間午後5時現在の10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げて2.32%。2年債利回りはほぼ変わらずの1.40%。

  FOMC議事録(6月13-14日開催分)によると、会合ではバランスシート縮小の開始時期を巡り当局者らの意見が一致しなかったが、緩やかな利上げ継続に対する支持をあらためて表明した。

  議事録に反応し、5年債と30年債のイールドカーブは一時フラット化した。

  午前の取引では、原油安の影響で10年債は上昇していた。この日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は大幅反落。ロシアは石油輸出国機構(OPEC)主導の減産について、削減幅の拡大にはどのような提案にも反対する方針だと関係者が明らかにした。

  米製造業受注は5月に前月比0.8%減少と、市場予想の0.5%減より大幅な落ち込みだったが米国債を動かす材料にはならなかった。

  今週は7、8両日にハンブルクで20カ国・地域(G20)首脳会議が行われる。
原題:USTs Dip, Flatten After FOMC Minutes Affirm Gradual Rate Hikes(抜粋)
Treasuries Steady as Losses After FOMC Minutes Pared Into Close(抜粋)

◎NY金:先物は小反発、金銀比価は約1年ぶりの高水準

  5日のニューヨーク金先物相場は小幅反発。

  スポット市場で1オンスの金で購入できる銀は約77オンスと、2016年4月以来の最高水準。銀が4月につけた今年の最高値18.653ドルから約14%下落していることが背景。

  「銀は常に金よりも変動が大きい」-RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニア・マーケット・ストラテジスト、ボブ・ヘイバーコーン氏。「銀が工業用に使用されることに加え、よりタカ派的な米金融当局やタカ派的な中央銀行への不安があることを踏まえれば、銀の需要を巡る懸念はある」。

  ニューヨーク時間午後1時51分現在、銀スポット相場は前営業日比0.8%安の1オンス=15.9551ドル-ブルームバーグデータ。金スポットはほぼ変わらずの1223.50ドル。金先物は0.2%高の1221.70ドルで終了。
原題:PRECIOUS: Gold-Silver Ratio Rises to Highest in More Than a Year(抜粋)

◎NY原油:4週ぶり大幅安、ロシアが一段の減産に否定的

  5日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は大幅反落。ロシアは石油輸出国機構(OPEC)主導の減産について、削減幅の拡大にはどのような提案にも反対する方針だと関係者が明らかにした。これを嫌気して売りが膨らんだ。

  みずほセキュリティーズUSA(ニューヨーク)の先物部門ディレクター、ボブ・ヨーガー氏は電話インタビューで、ロシアが減産拡大観測に対し、「冷や水を浴びせた格好だ」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前営業日比1.94ドル(4.1%)安い1バレル=45.13ドルで終了。4週間ぶりの大幅安となった。4日は米独立記念日の祝日に当たり、同日の取引は決済が5日に持ち越された。3日までの8営業日の上昇率はほぼ11%に達していた。ロンドンICEの北海ブレント9月限は前日比1.82ドル下落の47.79ドル。
原題:Oil Tumbles as Russia Is Said to Oppose Deeper Production Curbs(抜粋)

◎欧州株:上昇、金融サービス株と小売り株に買い-石油・ガス下げる

  5日の欧州株式相場は上昇。指標のストックス欧州600指数は過去3営業日で2回目の上げとなった。石油・ガス株が下げたものの、金融サービス銘柄と小売り株への買いが全体を押し上げた。
  ストックス600指数は前日比0.2%高の382.99で終了。前日は薄商いの中で0.3%下げていた。この日の取引では、小売り株が0.9%上昇、金融サービス株は約3週間ぶりの大幅高となった。原油相場が9営業日ぶりに下げたことを受け、石油・ガス株が大きく下げた。

  フランス電力(EDF)は1.3%安。同社株が大きく上げていたことを理由に、HSBCホールディングスが投資判断を引き下げた。スペインのエナガスは0.8%値下がり。ドイツ銀行が投資判断を「ホールド」とし、従来の「買い」から下方修正した。

  取引終了後に発表される先月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録も注目されている。フェデラルファンド(FF)金利先物市場が織り込む12月利上げの確率は少なくとも50%となっている。
原題:European Stocks Rise as Retailers’ Jump Offsets Oil Firms’ Loss(抜粋)

◎欧州債:中核国の10年債、ほぼ変わらず-軟調な英国債が重し

  5日の欧州債市場では中核国の10年債がほぼ変わらず。前日の社債発行を手掛かりとした長期債のアンダーパフォーマンスが和らいだほか、原油安などを手掛かりに午後に下げを埋めた。

  英国債が軟調に推移し、午前の取引でドイツ国債を圧迫。大規模な社債発行による圧迫が強まった。英国債とドイツ国債のスプレッドは拡大し、10年債では一時3bp、30年債では4bp近く広がった。

  ドイツ10年債は下げから持ち直した。利回りはこれより先、重要な下値支持線とみなされている0.50%に接近していた。今年に入ってから2回この水準を試した。

  中核国の国債に対する周辺国の国債利回り上乗せ幅は、10年債で約2-3bp広がった。6日の起債を控えたスペイン債のパフォーマンスは、イタリア債をわずかに下回った。
原題:Bonds Close Steady After Gilts Weigh; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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