5日の東京株式相場は反発。アナリストの強気判断を受けたSUBARU(スバル)など自動車株のほか、鋼材需要見通しで自動車向けの堅調を確認した鉄鋼など素材株が高い。週後半発表の米国経済統計、北朝鮮問題に対する主要国協調への期待もあり、午後の取引で上昇基調となった。

  TOPIXの終値は前日比8.93ポイント(0.6%)高の1618.63、日経平均株価は49円28銭(0.2%)高の2万81円63銭。

  明治安田アセットマネジメントの杉山修司チーフストラテジストは、足元の米経済の力強さや新興国経済の持ち直しなどから、「日本株だけが下がっているわけにはいかない」と指摘。7日には米国、ロシアの首脳会談も設定され、「北朝鮮や中東問題が米中ロの3大大国による対話で解決を目指すとみられていることがポジティブに作用している」との見方も示した。

東証内
東証内
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  4日の米国株と債券市場は独立記念日で休場だった。欧州市場ではストックス600指数が0.3%安と軟調。海外発の手掛かり材料に乏しいきょうの日本株は小安く始まった後、午前10時30分以降に先物主導で下げ足を速め、日経平均は一時143円安の1万9888円と6月16日以来、およそ3週ぶりの日中安値を付けた。

  下げ加速のきっかけになったのが、北朝鮮を巡る材料だ。ロイター通信は5日午前、北朝鮮が6度目の核実験を実施する可能性が高いと韓国国防相が述べた、と報道。ただ、一時1ドル=112円80銭台までドル安・円高方向に振れた為替が徐々に113円台に戻し、過度な警戒感の後退で日本株も午後に入りTOPIX、日経平均がそろってプラス圏に浮上した。証券ジャパンの大谷正之調査情報部長は、「1ドル=110円を切っていた頃と比べると、現状は円安で、悪い材料を織り込んだ可能性がある」と言う。

  業種別では自動車や鉄鋼株が終日堅調な動き。自動車では、スバルについてJPモルガン証券が投資判断を「オーバーウエート」に上げた。鉄鋼は、前日に経済産業省が公表した7ー9月期の鋼材需要見通しで自動車、機械向けの需要好調を確認し、メリルリンチ日本証券では特殊鋼にポジティブとの見方を示している。

  一方で不動産や陸運、医薬品、食料品など内需セクターは軟調。みずほ証券の倉持靖彦投資情報部長は、「グローバル景気の良さを背景に大きなセクターローテーションが行われている」とし、米企業の決算発表が始まる来週終盤まで、自動車や素材などバリュー株への買い、内需系グロース株への売りが続くと予測していた。4ー6月の業種別騰落をみると、不動産や陸運は上昇率上位で、輸送用機器は下落、鉄鋼はTOPIXをアンダーパフォームしていた。

  東証1部33業種は鉄鋼や非鉄金属、機械、輸送用機器、金属製品、ゴム製品、卸売、繊維など25業種が上昇。不動産や鉱業、陸運、医薬品、倉庫・運輸、食料品など8業種は下落。売買代金上位では、ドイツ証券が目標株価を上げたSUMCOのほか、同証が「買い」判断を継続した東京エレクトロンやSCREENホールディングスも高い。6月の既存店売上高が好調の良品計画も上げた。半面、JR東海や三菱地所、三井不動産、出光興産、enishは安い。

  • 東証1部の売買高は17億9461万株、売買代金は2兆4504億円
  • 上昇銘柄数は1329、下落は550
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